行政書士中村和夫の独り言

外国人雇用・採用コンサルティング、渉外戸籍、入管手続等を専門とする26年目の国際派行政書士が好き勝手につぶやいています!

母の日に、孝行したくも親は無く・・・。

2007-05-13 04:27:28 | その他

 今日、5月13日は「母の日」である。母が他界してから、早いものでもう23年以上が過ぎた。

 国の研究機関を退官して、まだ数年経ったばかりの父は、これからは母と水入らずの老後を過ごす筈だったのだ。

 前夜、TVを見て大笑いしていた母は、気分が悪いと言って早めに横になり、翌朝までは「大丈夫」と言っていたのだったが・・・、それが突然である。お昼前の11時半頃だったらしい。いわゆる「ポックリ病」で、床で横になったまま亡くなったのだった。正式な病名は、虚血性心不全。太りすぎと高血圧等が原因だったようだ。

 私は、仕事で外出中でもあったのだが、この時刻とても気になって自宅に電話をしたのだった。父によれば、ついさっき、大丈夫だと言っていたとの事だったのだが・・・。”虫の知らせ”だったのだと思う。それでも、気になって午後2時頃再び公衆電話より電話(今のように、携帯電話はまだ無かった。)をしたら、動転した父が、母の死をまくし立てたのだった。

 父の落胆は、ひどかった。出棺の時、「何で先に死んじゃんたんだ!」と、泣き崩れた姿は未だに忘れられない光景である。風邪さえ滅多にひかなかった父が、後日入院してしまったからだ。母の死は、父の生きる気力さえも奪う大事件だったことは、当時の私にはよく理解はできなかった。が、今の私の年齢では、とても良く理解ができることである。それが、夫婦というものなのだろうか?

 幸いにも、その後、妹に子供が生まれ、元気を取り戻した父は90歳を過ぎた今でも一人暮らしを続けている。その甥っ子も、今では大学2年生と、まったく時が経つのは早いものである。

 生前、まだ50歳代だった母は、「孝行したくも、親は無くって言うから、ちゃんと親孝行しときなさい!」と、よく悪態をつくように私に小言のように言っていた事を思い出した。でも、本当にそうなってしまったのである。まさに、後悔先に立たずである。

 長生きしている父には、少しは孝行をしているつもりだが、何せ世話になりたがらない男なので、大したことは未だに何一つしていない私なのである。

 母と呼べるのは、家内の母親だけなので、この17年間は、家内の母親へのプレゼントを一緒に贈らせて貰っている。せめてもの罪滅ぼしとして・・・。

コメント (2)
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