行政書士中村和夫の独り言

外国人雇用・採用コンサルティング、渉外戸籍、入管手続等を専門とする26年目の国際派行政書士が好き勝手につぶやいています!

ロシアの北方四島全面返還がロシア経済を救う?

2012-05-19 09:47:05 | 社会・経済

 ロシアのプーチン政権は、資源に頼る経済発展から脱却し、

 資本経済を目指すそうであるが・・・。

 特にロシアの極東地域は、天然ガスなどの資源が豊富な割りには、

 なかなか豊かにならないどころか、さっぱり開発が進まない。

 そんな状況で、資本経済を目指しても更に状況が悪化するだけだ。

 それは、日本をはじめとする諸外国の企業は、

 ほとんど進出しようとしないからである。

 突然、ロシア人経営者でさえ国外に追放されたり、国有化されてしまう

 ロシアという国に投資することはビジネスでは、ハイリスクに分類される。

 数年で元が取れるような、駆け足ビジネスでの投資はあるだろうが、

 地元にインフラを整備し、大きな雇用を生むような産業に投資を

 行うようなギャンブル好きな一部の中小企業を除いては、まず無いであろう。

 では、どうしたら日本企業や韓国、中国企業が投資し、進出するのか?

 それは、ロシアはさっさと北方四島を日本に全面返還すれば良い。

 そうすれば、まず北方四島への投資ブームが始まり、次に、

 北方四島への資源等の供給基地として、対岸のロシア側やサハリンにも

 投資が波及するからである。

 そして、更に進んで大きな産業分野への投資がドミノ的に始まるのである。

 これらの段階を踏まずして、どんなに優遇措置をロシアが唱えたとしても、

 常識ある企業は日本企業のみならず一切相手にしないであろう。

 極端な話、北朝鮮に投資するのと大差は無いのである。

 北方四島の返還が周辺地域への投資へ結びつくことは確実なのである。

 それが上手く行けば、対中国投資一辺倒の産業界はリスクを嫌って

 ロシアにもリスクを分散しようと必ず始めてくる筈である。

 こうして日本企業の北方四島と周辺地域での投資が安全だと分かれば、

 中国、韓国、台湾系企業もロシアに進出し、

 最終的には、欧米系企業も進出してくる。

 この様なプロセスを経ずして、海外投資を期待しても全く無駄なのである。

 つまり、北方四島返還を決断できる政府にロシアが変貌しなければ、

 この地域は、未来永劫に、猫に小判、豚に真珠で終わるのである。

 北方四島が返還され、日ソ平和条約が締結されると、

 対岸のロシア沿岸やサハリンに限り、日本人とロシア人の往来を

 自由にする特区が設定される可能性がある。

 そうすれば、人的な往来も活発となり、

 人手不足の為に、極東地域のロシア人雇用対策にも繋がる。

 いずれにしても、ロシアは北方四島を返還しない限り、

 極東地域での産業は一切育たないばかりか、北海道周辺地域も、

 引っ張られて衰退してしまう可能性もある。

 誠に残念な話である。

 http://www.itochu.co.jp/ja/business/economic_monitor/pdf/2010/20101112_RU.pdf

 http://kagaku.7f7f.net/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%B3%87%E6%BA%90%E4%BE%9D%E5%AD%98.htm

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