先月7月27日(土)の話で恐縮ですが、私も多少お手伝いさせて
頂いている「イミグレーションロー実務研究会」で、
高度人材ポイント制と難民制度について、
お二人の学者さんのお話を伺うことができました。
ポイント制については、上智大学国際教養学部教授の大石奈々先生、
日豪の難民政策と制度については、この研究会の顧問でもある
名古屋大学大学院国際開発研究科・講師の浅川晃広先生に
お話しを伺いました。
大石先生は、「外国人高度人材に関するポイント制導入の際の
基準等に関する検討会」委員である他、ILOジュネーブ本部政策分析官
を勤められた方で、今でも授業のほとんどが英語だとおっしゃるほどの
正真正銘の国際人です。
一方の浅川先生は、名誉教授、元大使、元大物検察官などが多い
難民参与員の中で、唯一の若手学者として更なるご活躍が
期待されている学者さんです。
そんな土曜の午後、大石先生には海外の事例等も参考にしながら、
日本の高度人材ポイント制度の現状および今後の高度人材受入で、
中でも最短在留年数3年で許可される在留活動の制限のある
新たな「永住者制度」の創設や高度人材として認定される対象者の
所得額の引き下げなどが近々行われることなどについて、
かなり踏み込んだ政府部内の検討事項についてもご説明頂きました。
一方、浅川先生には、豪州として、数多くの難民を受け入れた内情と、
本邦の難民認定制度についての比較説明を頂きました。
また、新任の難民審査参与員として感じられた当面の問題点など
についてもご自身のご意見を述べて頂きました。
お二人の講師の先生方のお話しの後、不祥私の司会進行で、
受講者の方々から講師の先生方への質疑応答が行われました。
その中で、新たな制度についての質問や特区との関連性等
についても質疑応答が行われ、実に中身の濃い講演会となりました。
この様に、イミグレーションロー実務研究会では、
行政書士会や他の任意団体とはひと味違った、まず他では
聞けないような研修会・講演会を中井・武田両代表が次々に
ご準備されているようですので、終了後に入会を希望される方々が
多かったようです。