行政書士中村和夫の独り言

外国人雇用・採用コンサルティング、渉外戸籍、入管手続等を専門とする26年目の国際派行政書士が好き勝手につぶやいています!

資産家を超優遇?するニュージーランドの投資ビザ

2012-03-14 13:48:09 | イミケン

 諸外国では、一定額・一定期間の資産投資を行う外国人に対して、

 投資ビザを発給する国が多い。

 ところが、我が国では、事業という形でなければ、

 資産投資による在留資格は得られないのである。

 今後の検討課題の一つであると思われる。

 ところで、オーストラリア大使館に9年ほど勤務され、

 現在はオーストラリア及びニュージーランドのビザコンサルタント

 としてご活躍されているhttp://aom-visa.com/

 足利弥生さんによる、オーストラリア、ニュージーランドに於ける

 資産投資ビザ諸要件についての研修会が、

 一昨日の3月12日午後6時からイミグレーションロー実務研究会

 (代表:中井正人、武田敬子)の主宰で行われた。

 http://www.immigration-law.jp/seminar.html

 一般的には、資産投資によるビザの発給を受ける場合、投資資産の種類制限、

 投資者の年齢制限、同国での長期滞在義務などがある為に、

 一部の観光国を除いて、60歳代以上の資産家が先進国では

 対象になっていない場合が多い。

 ところが、ニュージーランドでは、3年間資産投資額が

 1,000万ニュージーランドドル(約6億5,000万円)以上と高額ではあるが、

 資産投資家の年齢制限が無い。

 その上に、多用な金融商品(含む、中古不動産)から資産投資を選択でき、

 本人及び家族の英語力さえも全く要求されない。

 また、ニュージーランドでの滞在義務も2年目以降に

 年間わずか44日以上(約1ヶ月半以上)だけだという

 資産家超優遇政策が採られているのだ。

 更に特筆すべきは、キャピタルゲイン税が無しなのである!

 従って、資産家達は、シンガポール、香港、ドバイなどの

 狭い密集小国での息苦しいコンクリートジャングルでの生活ではなく、

 温泉や豊かな自然に恵まれたニュージーランドでの余暇生活や

 観光を楽しみながら資産運用もできるという大きなメリットある。

 また、スタンダードプアーズによる格付けでも、日本がAA-であるのに対し、

 ニュージーランドはAA+であり、経済力も安定しているといえよう。

 つまり、日本よりも経済的には安全であるとの格付機関の判断なのである。

 いずれにしても、リスク分散を考えている資産家達にとっては、

 ニュージーランドが世界の新たな資産投資運用先の一つと

 なる予感がした今回のイミケン研修会であった。

 ニュージーランドの動向には今後も注目して行きたい。

 なお、次回5月12日は、在日アメリカ大使館での申請ができる

 ポピュラーなビザ、E-1,E-2の実務についてだそうだ。

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