恵比寿ガーデンプレイスにある、東京都写真美術館で開催されている「マグナムが撮った東京」の写真展を、昨日見に行きました。
ロバート・キャパ、ワーナー・ビショフ、デニス・ストック、エリオット・アーウィットなどが撮った1950年代や60年代の写真を見ていると、どこかで見たような風景か、或いは、自分自身が見たことがある、ワンシーンのような錯覚さえ起こさせるすばらしい作品です。
ところで、東京オリンピック以前の東京は、確かにまだまだ貧しい国の都市だったと思います。ですから、その頃の時代に、けっして戻りたいとは思いませんし、また、戻る必要もないと思います。でも、ちょっと振り返ってみても、良いかなあと思うことがあります。
当時はもちろん、物が今のように街にあふれてはいませんでしたし、物自体が少なかったこともありますが、それにしても、ゴミがとても少なかったという記憶があります。だいたい、今のように1週間に何回もゴミの回収があった記憶がありません。と、いうよりは、ゴミ自体があまり出ない消費システムであったような記憶があります。少なくとも、昭和30年代の中頃までは、味噌、醤油、豆腐などは、必ず容器を持って買いに行ったと思いますが・・・。それが、いつの間にやら、そういった習慣がまったく無くなってしまったのでした。それが、いつの頃から無くなったのか、確かな記憶はありません。でも、間違いなく、いつの頃からか、誰も味噌、醤油、豆腐を容器を持って買いに行かなくなっていたのでした。そうなってからは、確かにゴミの量が猛烈に増え、定期的なゴミ出しが始まったような気がしますが・・・。
そんな、写真展の展示写真のシーンとはまったく関係のない、昭和30年代の東京の風景を帰宅後に再び思い出しながら、今日1日に買った物から出るゴミの量の多さに、「やはり、昭和30年代には戻れっこないよな!」と、あきらめている自分に苦笑したゴールデンウィークの初日でした。