私が所属している東京都行政書士会に所属するN氏が、2年ほど前に東京入管に対する虚偽申請を行なった容疑で逮捕された事件は、当時としては衝撃的であった。そのN氏、某支部の支部長を10年ほど務め、東京都行政書士会の理事でもあった上に、東京都行政書士会の会長選挙にも出馬して、それなりの得票数を得たこともある御仁だ。そんな行政書士の顔でもあった者が起こした事件により、同じ行政書士達が被った迷惑は甚大であった筈だ。それは、東京都の行政書士だけでは済まされず、日本全国のすべて行政書士の信用を失墜させた行為であった筈だ。そして、この虚偽申請という違法行為は、そんなに簡単に風化させるべき事件では無い筈である。
そんな事件を起こした者に対して、東京都は業務停止10ヶ月の処分を下したのは、まだ記憶に新しいのだが・・・。
http://www.47news.jp/CN/200606/CN2006062801001183.html
一般社会で、このように公職的な地位に就いていた者がこのような事件を起こしたのならば、当然に自主廃業をするケースである。従って、てっきり自主廃業したものと、私は思い込んでいたのであったのだが・・・。ところがどっこい、驚くなかれ、舌の根も乾かないうちに、某国際何とか協会やらの同業の任意団体の講師として堂々と復権しているではないか!それも、入管関係手続の講師としてである!
元日弁連会長で整理回収機構社長であった中坊公平氏は、自主的に廃業して、未だに弁護士として復権出来ていないのである。個人的な見解を言えば、N氏のやった行為は中坊氏の行った行為より相当悪質であると思う。また、N氏が過去に、中坊氏より社会に大きく貢献したとは到底思えない。
我々同業に対して、多大なる迷惑を掛け、行政書士に対する信用を著しく失墜させた者が、自主廃業もせずに、たとえ業務停止10ヶ月の処分期間が過ぎたとはいえ堂々と復権し、更には、たとえ任意団体に於ける研修とはいえ、堂々と講師N先生などと、東京会の会報誌に掲載する東京都行政書士会とその任意団体の神経がまったく理解できないのである。
”虚偽申請のやり方”の講義でもするのでは?」などと、外部の方々に皮肉でも言われそうである。”やはり、行政書士会という団体は、自浄能力が無い団体なのか?”と言われたら、我々は何と答えたら良いのであろうか。実に情けない現状である。
というよりも
日本の体質そのものが身内には甘いのかもしれません。
そういえば、日本行政書士連合会の
会長は調査士会の偉い手だとも聞きましたが、兼職できるんですね。
私にはまだまだ未知の世界
魑魅魍魎な世界でないといいのですが。
その前に資格とらないと話しになりませんね。
会としての自浄能力無くして、国民からの信託を得ることは難しいと私は思うのです。自らを戒められない行政書士会という団体組織で、何を言っても絵空事として、空しく聞こえるだけですから。
そして、どんなに難しくなった行政書士試験に合格しようとも、世間からは、「やっぱり行政書士はねぇ」と、揶揄されるだけの国家資格者になってしまうのではないかと心配しています。
下手をすれば、世間から、或いは、他士業から存続そのものの正当性さえ疑問視されかねないかと心配をしています。
ある、任意団体の研究会で、元行政書士で、今では弁護士として活躍され、入管業務にも研鑽を重ねている方にお会いしました。その方が、弁護士会の懲戒制度には、極めてナーバスになっていたことを思い出しました。
自らを厳格に自戒し、世間に物申す事ができない今の行政書士会では、只の政治圧力団体過ぎないのかもしれませんね。残念ながら。
試験、頑張って合格して下さい。50歳未満の会員達によって、今後の単位会は運営されて行くべきだと私は思っていますから。
逮捕されても、罪を償えば社会に復帰でき、今まで通り働けるということは、本人の更正のためにも良いことだと思います。
ただ、中村先生が指摘されているように、行政書士会とその方は、どれだけ信用を失墜させたかということを、本当に理解しているのか甚だ疑問に感じます。
つまりは、犯したことを単に「見つかって運が悪かっただけ。」くらいにしか思っていないのではないか。そう考えてしまいます。
なんだか相撲協会とダブってしまいます。責任の所在がうやむやですね。
”遵法精神”
守ることを堅く誓っていて身体に染み付いているはずのものです。破ることなど考えもつかないのですが、一線を越えると、以前、あれほど当たり前だと考えていたことが、かえって馬鹿らしく、取るに足らないものに思えるのでしょうか?
腐敗した組織は、業種業界団体問わず、どこも似てくるのが不思議です。
ご指摘の通り、罪を償えば社会に復帰することは大切ですし、私もそうあるべきだと思います。
しかし、東京都行政書士会の場合、身内である書士会幹部が事件を起こした場合、過去も今現在も、明らかに甘い処分でお茶を濁したり、不問にしたりしている事が問題なのです。
本来は、幹部が事件を起こした場合、寧ろ厳格に自らを戒めるべきである筈なのに、やっている事はまるっきり逆です。
ですから、書士会幹部が、いくら一般会員に、遵法精神を繰り返し説いたとしても、元単位会会長候補者が、こんな調子で自らを律することができないような組織であれば、官公署への虚偽申告や職務請求書の不正使用などの犯罪行為を犯す馬鹿者は決して減らす事は出来ないですし、官公署の官吏達の我々行政書士に対する冷たい視線は、今後も増えることはあっても、減ることは無いような気がします。
一人一人が気をつけていかねばならないと思います。
しかし一方で悪いことをする行政書士の先生も多いみたいで・・・・
困ったものです。
実は、N氏復権の裏には、次回の会長選挙を睨んだ政治的な駆け引きがあったと噂されているのです。
このN氏、前々回の選挙で代議員数の4分の1の票を獲得した人物でしたから、敗れて今は政治連盟の会長をしているH氏と手を組んだのだと真顔で噂する人が結構いるのです。勿論、噂ですから、事の真相は分かりませんが、聞けばなるほどと思うところもあるのです。
もし、この噂が本当だとしたら、行政書士会は本当に腐り切っていると言わざるを得ない状況にあります。誠に残念な事ではありますが・・・。