一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

今日のひとこと

2010-02-26 | よしなしごと

日経ビジネス2/22号 「日本の近代史から学ぶ変革期を生き延びる道」加藤陽子東大教授

米国の歴史家、アーネスト・メイの『歴史の教訓』にこんな言葉があります。「政策形成者(policy makers)は、通常、歴史を誤用する」。我々は、自らの都合のいい歴史にのみ、今直面している課題との共通点を見出しがちだ、ということでしょう。

 歴史を学ぶには、広い範囲を、公平な解釈に基づいて知っていおくことが望ましい。でも、実社会で忙しい方には、なかなかそこまでの時間はないですよね。ならば、こんな一言だけ覚えておくというのはいかがでしょう。変革期について歴史から学ぶなら、いつ、誰が、何を「捨てたか」を考えるのです。
 大雑把に申し上げましょう。歴史上の体制の変革とは大抵、「どうやら、この制度の下では貸したお金は戻ってこないぞ」と思った人が現れた時から始まります。「どうせ返ってこないなら、崩してしまうか」と考えた人が、時代を動かすに足る数に至ったタイミングで、誰でも何がしかは持っている自分の既得権を捨て、「崩される側」から「崩す側」に飛び移った人だけが、次の時代に生き延びた。

「誰でも何がしかは持っている自分の既得権」を捨てる、というところがポイント。他人の既得権を批判しているうちは、そこを自覚できない。


 

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