一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

『ミレニアム3』

2012-02-16 | 乱読日記
読了。


面白かった。



ネタバレは野暮になるので細かいことは書かないけど、1作目がミステリ、2作目が警察小説、そして3作目はスパイ小説やリーガル・サスペンスも加わって、作者の構想の大きさと芸域の広さにも感心します。

3作で一応ほとんど全てのピースは収まったのですが、本来は6作の予定だったとのことで、作者の急逝が本当に惜しまれます。
(まったくの憶測で、つぎの作品は「金」と「妹」を軸に展開したのかな、などと想像をめぐらせましたが・・・)


こうなったら映画を観なくてはと思うのですが、既にレンタルに回っているスウェーデン版を先に観たいものの、そうなると劇場の上映期間に間に合うか微妙なところが悩みです。


さて、解説でもたびたびスウェーデンのミステリの先達である「マルティン・ベック」シリーズが言及されていてうれしい限りなのですが、もう一度読んでみようかなと思ってます。
少なくとも今回の「ミレニアム」ブームで絶版の危機はひとまず回避されたと思いますが、できれば版組みも新しくなっているとうれしいです。

「マルティン・ベック」シリーズといえば、エドガー賞受賞作の『笑う警官』が有名ですが




このシリーズもはまること請け合いですので、できればシリーズ第一作の『ロゼアンナ』から読んでいただければと思います。



小説本題に加えて、1970年代のスウェーデンの状況が、男女同権や個人の自由尊重において今の日本よりも進んでいたことにも驚かれると思います。






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