一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

ダイバーシティはどこまで必要か

2012-05-28 | コンプライアンス・コーポレートガバナンス

FTの記事(今週の日経ビジネス経由ですが)
Monocultural VW must expand horizons

フォルクスワーゲンは最近ピエヒ会長の妻が監査役に就任したことで話題になりましたが、世界一の生産台数を争うフォルクスワーゲンにとってはそれだけでなく企業としての均質性が問題で、トヨタ自動車の轍を踏む可能性があるのではないか、という指摘です。

印象的だったのは下のくだり

Fault also lies on the side of the workers, who provide half the directors on the supervisory board. Despite only representing 44 per cent of its 513,000-strong global workforce, German employees occupy all 10 board seats, something that has caused tensions in the past when domestic factories appear to have been favoured over cheaper foreign locations.

問題は監査役の半数を選出する労働者側にもある。ドイツ人従業員は世界に513,000人いる中で44%しか占めていないにもかかわらず10人の監査役は全員ドイツ人であり、過去においては、低賃金の海外の工場よりもドイツ国内工場を優遇しているのではないかとして緊張が高まったこともある。

実際は各国で別法人になっているのではないかと思うのですが、グローバル企業においてはこういう指摘もされる可能性があるということでしょう。

日本でも社外役員の義務付けなど、コーポレート・ガバナンスの制度設計としてどこまで多様な視点をとして取り入れるべきかという議論がありますが、結局この手の話はきりがないわけです。

不祥事が起きる都度制度的に強化を打ち出すよりも、プラスアルファを打ち出している(そしてうまく行っている)企業や試み(たとえばtoshiさんが6月総会終了をもって社外監査役を退任いたしますで述べられている「社外監査役が『社外』と呼べるのは2期8年まで」など)を評価したほうが実りがあるように思うのですが。



PS
「ダイバーシティ」といえば、東京では先日オープンしてガンダムで話題のダイバーシティ東京
ここ、最寄り駅はゆりかもめの「台場」ですが、住所は「港区台場」でなく「江東区青海」なんですよね。
これもちょっとした多様性の主張?(まあ、千葉にあっても「東京ディズニーランド」ですしね)



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