一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

閑居して不善を為す

2012-09-02 | コンプライアンス・コーポレートガバナンス
大企業の役員に社用車がつくのは、本人の安全管理だけでなく、社外への無用な情報漏えいやトラブル防止・「FRIDAY」の回避というある意味監視の意味も含まれている、という話を聞いたことがあります。

週末盗撮問題が表面化した大歳卓麻日本IBM元社長も、今年5月に会長から最高顧問に就任したので、車とか秘書による24時間監視が緩んだ矢先の出来事だったのかもしれません。

もちろん、会社としては大歳氏がこういう趣味・性癖を持っているとは知らなかったでしょうし、その手の行動を防ぐために秘書や車をつけているわけでもないでしょうが、ご本人としては「自由の身」になったのでかねてから念願だった盗撮に取り組んだのかもしれません(「盗撮に興味があったと供述している」という報道もありますし。)

プライバシーがない生活は息苦しいといっても、一線を退いて自由になったときに真っ先に取り組んだことが盗撮だったというのはかなり残念ですが、公職中心の生活を送っていると私人としての関心事が広がりにくいのかもしれません。


大歳氏は就任していた社外役員などを辞任しました。
会社法での義務付けは見送られた社外役員ですが、他の企業の役員OBというのが候補者の大票田なのですが、今回のように「好色で公職を辞めました」リスクを考えると、「秘書・車つきでプライベートも母体企業がコントロールしている」というのが選定要素になるかもしれません。
ただそうなると現役の役員だと利害関係があるし、相談役・顧問にそこまで手厚い会社も限られると思います。

一線を退いた後に普通の社会生活を送るためのトレーニングというのが流行ることになるかもしれませんね。


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