念版屋スケッチブック

日々のスケッチ、星のメモ帳

TGM-2でガイドテスト

2006年03月11日 | 天体写真

 9日の朝にTGM-2を使ってガイドテストをしてみた。
焦点距離2150mmのミューロン180を撮影鏡にした。
北極星が双眼鏡でも見えるか見えないかであったので、極軸望遠鏡で捉えた星が本当にポラリスなのか確信がない、Guid Dogの感じがいつもと違っていたので北極星を間違えているかもしれない。

肉眼では目安になる導入星が判らなかったのでミューロン180のガイド鏡で星を捉えGuid Dogでガイド撮影をしてみた。
いつもと感じが違っていたがガイドの間隔を短くしてとにかく3分露光一枚撮ってみた(上画像)。
うまくいっていたので安心して2,3,4,5枚と撮影していった。
テストを終えメインPCに転送して見てみると2枚目以降が流れている。

『がっくり』たわみだろうか、それとも極軸エラーだろうか・・・。
いろいろ考えたが、極軸エラーではないかと思った。

今朝(11日)の3時ころ仕事を終えて外を見たら月が輝いて晴れているようだ。
星は見えないがテストをすることにした。
極軸望遠鏡を覗いても北極星は見えず・・・、極軸の修正はできないままである。
ガイド鏡を触ってみるとガタガタと動いた・・・。
TGM-2と鏡筒バンドがきちっと締まっていなかったようだ・・・。
ガイド鏡をはずし締めなおしてテスト・・・。
まだ流れている・・・。


鏡筒バンドを締めなおしてやってみるがまだ流れる。



今度は指で一杯締め付けてみた。
ようやく点像に写ったので続けて3分5枚(計15分)撮って見た。
なんとか成功したようだ。


今度は5分を3枚撮影して終了した。
何とか点にはなったが、どうやら極軸も怪しいようだ。



TGM-2はガイド星を捉えるのは本当に楽だが、よほど固定をしっかりやらないと「たわんで」流れてしまう。
やはり2点支持のほうが確実性があるが、なんとかこのまま一点支持で行きたい・・・。

ラック・ピニオン

2006年03月06日 | 

 シュミカセや高橋のμ鏡筒のミラーシフトやピント合わせ改善のため?のラック・ピニオンシステムをスターベースで買ってきた。
笠井トレーディングでもクレイフォード接眼部(¥16,500)を売っているが、ノブの回転が今一スムーズではないとの噂を聞き、高橋の汎用ラック・ピニオンシステムを買うことにしました。
μ-180に取り付けを終えてノブを回してみると回転もスムーズでまた頑丈そうである。



またガイドマウントのTGM-2もついでに購入した。
これなら二つのノブを回して微動調整することができる。
旧型の高橋のガイドマウントは悪くはないのだが、固定後の微移動が困難であった。
この頑丈さならまだ使っていないのですが、多分二点支持は必要ないと思う。

よみがえる作家の声 森敦から

2006年03月05日 | 天体写真
 
 昨夜は今年最初の野外での星空撮影をしました。
帰ってから録画しておいた、「よみがえる作家の声 森敦」を見て感動した。

 未だ生を知らず
 いずくんぞ死を知らん







真冬に発情した牝牛のために、十王峠を越えて牡牛の種をもらいに行った源助じさまを案じて書く・・・。
死者の霊が集う月山、森敦は小説の中でじさまをその月山に春の種(いのちのいぶき)を運んでくる人として描いている。





私はかつて『月山』を読んだとき、著者(森敦)の意図するところの主題(テーマ)は判らなくとも、
その小説を通して作者自身の再生・復活を見た思いがした。

この朗読では月山を単に死の象徴としてではなく、再生・復活の山でもあると書いていると言う・・・。
生と死が交差しすれ違い、同じ地平に現れては消える・・・。
生と死は対立するのではなく互いに支えあうものである。
死者の行く山「月山」はまた生の恵みを与える山でもあった・・・と。



トップの星の写真は昨夜、今年初めて野外撮影に行った時の画像です。
おとめ座銀河団のM100が下のほうに写っています。
昨夜は大失敗、カメラのISOをその前夜に自宅の窓から固定撮影したときのままISO100でそのまま撮ってしまった。
夜11時過ぎに自宅で夜空をみてそれから現場へ行ったものだから、
機材の組み立てに時間がかかりISOの設定を忘れてしまった。
失敗は成功の元、次回からはぬかりなく・・・。