くりまんじゅうの日記

世間より少し いやだいぶん遅れている
老シーラカンスです。

ごり押し。

2024-11-14 | 日記

令和の怪物といわれた剛速球投手が あと2年待てば在籍球団に巨額の
移籍金も入るし 立つ鳥はあとを濁さず渡米できるのに 25才ルールは
どこへやらでメジャー移籍が許され 波紋が広がっています。 

結局は『ごり押し』を通した形になり これからメジャーに移籍予定の
選手たちに 悪い前例を作ったといわれています。

久しぶりに『ごり押し』の言葉を聞いて 遠い昔を思い出しました。

ごりをご存知でしょうか❓  ごりという魚ではなく 川底の岩にくっつき
生息している 5~6センチの ハゼなどの仲間の総称です。

 
 

実家の村から身一つで都会へ出て成功した〇氏が 老朽化した故郷の公民館を
建ててくれ 新築落成日にテープカットするため帰省し 歓迎会をやることに
なりました。  60年前のお話です。

料理は仕出し屋に皿鉢を頼み 酒はたんまりあると準備万端でしたが 直前に
なって『ごりのから揚げと 玉子とじが食べたい』 との〇氏のご所望です。

ごりを獲るため村中が総出で川に出ました。当時私は中学生でしたがもちろん
『ごり押し』にかり出されました。

5㍍ほどの川幅の浅瀬に横一線に網を張り 村人が川幅いっぱいに横に並んで
手をつなぎ すり足で川底の岩をなぞりつつ 10㍍川上に張った網にむかって
ゆっくり歩いて追い込む漁法で ごりは網まで押されて捕まります。

場所をかえて数回やったらけっこう獲れて ごりを食べた〇氏は 懐かしいと
大喜びしてくれましたが 故郷に錦を飾った氏は 翌々年に亡くなりました。

ごり押しを手伝った当時の中学生がこの歳になり 歓迎に精を出したその親
たちは 今はもうだれもいません。

ごり押し というなつかしい言葉を久々に聞き 遠い昔がよみがえりました。


コメント (10)
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