褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 ザ・プレイヤー(1992) 欲望渦巻く映画製作舞台裏のストーリー

2011年06月17日 | 映画(さ行)
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 映画の舞台裏で起こっている出来事は、我々が映画を観ている以上に喜怒哀楽があるようだ。実際に映画の舞台裏をテーマにした映画はけっこう多い。例えばフランソワ・トリュフォー監督がまるで自らの映画監督としての苦しみを描いたかのようなアメリカの夜は傑作。わがままな俳優、思うように演技してくれない猫、水着のシーンがあるのに妊娠してしまっている女優たちのために映画撮影が順調に進まない監督の苦悩がよくわかる作品。
 他にもフェデリコ・フェリーニ監督の81/2はまるで彼の半自伝的作品で突如スランプに陥る映画監督の困惑振りが描かれているし、ヴィム・ヴェンダーズ監督もことの次第という作品において突如資金を握ったプロデューサーが行方不明になったために映画撮影を中止にせざるを得なくなるというストーリーが描かれていた。
 
 映画人の誰もが憧れるハリウッドにおいては、プロデューサーという立場の人間の権力は絶大で、その権力は監督よりも上。それは1970年代にM★A★S★Hマッシュロング・グッドバイ
 
のような傑作を飛ばしたロバート・アルトマン監督のような偉大なる監督でもプロデューサーの気に入る作品を撮らなかったら、すっかりハリウッドの映画会社から冷たくされてしまう

 1980年代は泣かず飛ばずだったロバート・アルトマン監督が華麗なる復活を遂げた映画が今回紹介するザ・プレイヤーそれも極めて現状のハリウッド映画界を皮肉るような辛辣な内容が繰り広げられる。
 映画のヒットする条件とは?大スター、サスペンス、アクション、セックス、コメディ・・・ハッピーエンドと色々な要素があるがそれらの要素が全て入った映画なら面白くないはずがないそんな映画がヒットする条件を全て満たしたザ・プレイヤーを紹介します

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マイケル・トルキン
パイオニアLDC


 ハリウッド映画会社の重役であるグリフィン(ティム・ロビンス)の元に一通の手紙が届く。その内容は彼に対する脅迫だ。どうやらグリフィン(ロビンス)に企画をボツにされてしまって彼に恨みを抱いている脚本家からのようだが、そのような脚本家は大勢いるためなかなか手紙の送り主が誰か見当がつかない。しかも次第に強迫の手紙が頻繁に彼の元に届くようになってきた。

 さらにグリフィン(ロビンス)を悩ます出来事が大手映画会社のプロデューサーであるラリー(ピーター・ギャラガー)が移籍してくるという噂話が彼の耳に入ってくること。グリフィン(ロビンス)は自分の椅子をラリー(ギャラガー)に奪われるのでは無いかと内心ビクビクしている。

 グリフィン(ロビンス)は手紙の送り主を探し出すため、最近自分に企画を持ち込んできた脚本家を調べたところデイヴィッド(ヴィンセント・ドノフリオ)が怪しいとにらむ。グリフィン(ロビンス)はデイヴィット(ドノフリオ)に会いに行き、彼の脚本を採用しようと取引きをしよとするが、口論になってしまいグリフィン(ロビンス)は勢い余ってデイヴィット(ドノフリオ)を殺してしまう。

 翌日遅く会社に出勤したグリフィン(ロビンス)だったが、彼の元に強迫めいたファックスが届けられる。しかもこのファックスの送り主は昨日のグリフィン(ロビンス)がデイヴィット(ドノフリオ)を殺した件を知っていた。更に予定より早くラリー(ギャラガー)が移籍して来たためにグリフィン(ロビンス)は精神的に追い詰められていく。

 グリフィン(ロビンス)はデイヴィッド(ドノフリオ)の葬式を遠くから眺めていた。その場にデイヴィット(ドノフリオ)と同棲していたジューン(グレタ・スカッキ)の姿があったが、それ以来グリフィン(ロビンス)とジューン(スカッキ)は親しくなっていく。
 しかし、グリフィン(ロビンス)の気付かない内に跡を付けている怪しい人物が・・・大ピンチに陥ったグリフィン(ロビンス)の運命は?この結末は是非映画を観てください



 とにかく映画が大好きで大好きでたまらない人にとっては間違い無く大絶賛したくなる作品。信じられないくらいの豪華キャスト(この映画が公開された20年前はという条件付だが)によるカメオ出演だから、出ている有名人を探すだけでも楽しい映画だ。
 そしてこの映画の冒頭の長回しはロバート・アルトマン監督の凄さに感服してしまう名シーン。映画の持っている表現方法がテレビの遥か上であることがよくわかるシーンだ。
 ロバート・アルトマン監督作品と言うことを聞いて、何も感じない人にはお勧めでは無いかもしれないが個人的には僕が今まで観た映画の中ではベスト10に入れたい作品。現在ハリウッドは大ヒット原理主義に侵されてリメイク、続編映画のオンパレードですが、そんなハリウッド映画を皮肉ったザ・プレイヤーは映画を愛する人には超お勧めです

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