褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 トゥルーマン・ショー(1998) 嘘構の世界で生きられるか⁈

2024年12月12日 | 映画(た行)
 もしかしたら俺が今生きている世界は誰かが意図している世界ではないのか?この世界は現実ではなく嘘構ではないのか?本当に俺の母親か?そんな不安に陥ってしまいそうになるのが今回紹介する映画トゥルーマン・ショー。主人公が知らぬ間に虚構の世界で生きることになってしまうアイデアが秀逸な作品だ。本作は表面上の作りはコメディだが、色々と考えさせられることが多い。例えば、人のプライバシーの侵害、人の自由を奪う社会の罪深さを考えさせられたりと言った真面目な問題が浮かび上がってくる。結構悲惨な目に遭っているのに常に笑顔を浮かべている主演のジム・キャリーのおかげで深刻にならずに観ることができる。

 笑いの中に重大なテーマが描かれているストーリーの紹介を。
 月明りは綺麗で、海が見える素晴らしい景色を持つ離島で暮らしている保険会社に勤めるトゥルーマン(ジム・キャリー)。彼は幼い頃に水難で父を亡くして、それ以来水恐怖症になっている、そして彼の夢はフィジー諸島へ旅行に行くこと。しかし、彼はある時、異変に気付く。妻メリル(ローラ・リニー)をはじめ、どうも周辺の知り合いの行動も、どこか違和感がある。
 そんな状況の中でトゥルーマンは初めて島を離れ、フィジー諸島へ行こうとするのだが・・・

 自分の動きに連れて、あわただしい周囲の動きはなんだ!驚く主人公だが、生まれて30年も経ってやっと気づいたのかよ、なんてツッコミたくなる。まあ、この違和感のネタバレは60分経った頃にハッキリとわかってしまうのだが、よく考えらたオープニングから名優エド・ハリスが詳しくネタバレをしていた。
 違和感丸出しなのはトゥルーマンの周囲の人々だけでなく、映像からして何だかおかしいと観ている我々にも感じさせる。画面の下に恐ろしいほどの数字で何日目なんて出てきたり、トゥルーマンを外の世界から見ているような人々が居たり、雨の降り方がおかしかったり。この映画の不思議な設定の狙いは、わかる人には60分経たなくてもわかってしまう。
 実は本作が凄いのが、ネタバレ全開の60分を過ぎてから。ここからトゥルーマン(この主人公の名前のセンスも素晴らしい)は驚くべき行動にでる。今まで虚構の暮らしをしていても何不自由なく過ごしていたのだが、彼の決心は凄い。まだ見ぬ世界へ飛び出し、爽やかで感動するラストシーンへ一気に突っ走る。俺が同じ境遇だったら虚構の世界を甘受していただろう。
 基調はコメディだが、その中にも前述したような諸問題を考えさせられる。それでいて、これだけ感動させる映画を撮れるのだから脚本と演出を大きく褒めるべきだろう。老若男女、古今東西問わず誰にでもお勧めできる映画として今回はトゥルーマン・ショウをお勧めに挙げておこう

 監督はピーター・ウィアー。ハリソン・フォード主演の刑事ジョンブック 目撃者、ロビン・ウィリアムズが破天荒な教師を演じるいまを生きる、フランス人のジェラール・ドパルデュー主演のグリーン・カード、ラッセル・クロウがイケイケの艦長を演じるマスター・アンド・コマンダーがお勧め










 

 
    


 
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする