褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 ペイ・フォワード  可能の王国(2001) 恩返しではなくて恩送りです

2024年12月19日 | 映画(は行)
 よく俺の周りでも見られるのが、「お前のためにやったんだから、お前も俺のために何かしてくれよ!」という恩返し的な発想。酷いのになると「俺が呑み会の幹事をしてやっているんだから、お前ら俺がタダ飲みできるぐらいの会費を払えよ」なんてことを言っているような行いをしている卑怯な奴もいる。こんな奴が市民の財産を守るなんてことを、ほざいて市議会議員になっているのには心の底から腹が立つ。上に立とうとする人間から恩返しを求められることほど、迷惑なことなんかない。
 クソのような世の中、おっと言葉が汚すぎた。なんだか報われない世の中が良くなるような方法がないものか?なんて思わせる考え方を描いているのが今回紹介する映画ペイ・フォワード 可能の王国

 残念ながら俺1人が実践しても良くならないが、みんながこのような気持ちを持てば、素晴らしい世界が可能なように思えてくる気がするストーリーの紹介を。
 ラスベガスに住むトレバー(ハーレイ・ジョエル・オスメント)は中学1年生。父親は母に暴力をふるって家出をしており、母親のアーリーン(ヘレン・ハント)は仕事を2つ掛け持ちしながらもアル中を患っている。
 トレバーは社会の授業で初めて顔面の半分が焼けただれたシモネット先生(ケヴィン・スペイシー)と出会う。シモネット先生から「もし世界を変えたかったら、君たちは何をする?」というテーマで宿題を出される。それに対するトレバーの答えは「善意を困っている人に与え、善意をもらった人は困っている人に善意を与え、さらにその善意をもらった人は困っている人に善意を与え・・・」、これこそペイ・フォワードの考え方。トレバーは困っている人を3人選び(その中にはシモネットも入っている)、自らの考えを授業で発表し、それを実践していくのだが、ことはそう簡単に運ぶことが出来ずに・・・

 恩返しではなくて、恩送り。これがペイ・フォワード。トレバー君は中学1年生なのに本当に素晴らしい考え方の持ち主。そして俺が特に感心するのは、トレバー君は善意を施したことに対して、偉そうにすることもなく謙虚に振る舞う。この態度が素晴らしいではないか。上に立つと偉そうな態度をとる奴が居るが、本当にこの少年の行いを見習え。
 しかし、自らの行いが良きものだと思っていても、相手にとっては、はた迷惑に思われる可能性もあったりする。そんな時に立ち止まりそうになるが、そこで必要になるのが勇気。トレバー君だけでなく、本作に登場する人達に勇気を迫られる場面が出てくるのだが、果たして彼らは克服できるのか。俺にも本当に勇気が欲しい。
 ところが本作は意外過ぎるラストシーンを迎える。もっと違うエンディングは無かったのか?なんて思えたりするが、これが非常にキリスト教的なエンディング。最初に手を挙げた者は茨の道を進み、その後に続くものが、彼の意志を継ぐ。何とも後味が悪く感じられたりするが、希望の光を見ることができる、ということで今回は映画ペイ・フォワード 可能の王国をお勧めに挙げておこう

 監督は女性のミミ・レダー。他の作品は観たことはありませんが、ディープ・インパクトは面白いみたいです

 



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