褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 ダ・ヴィンチ・コード(2006) 名画の謎を解く? 

2018年12月09日 | 映画(た行)
 ダン・ブラウン原作の世界的ベストセラー小説の映画化作品が今回紹介するダ・ヴィンチ・コード。大学教授であり、宗教、美術にやたら詳しく、幼い頃のトラウマで閉所恐怖症になっているロバート・ラングドンが命からがら名探偵ぶりを発揮して大活躍するシリーズ物の一遍だ。考古学者が大活躍するインディ・ジョーンズシリーズと似ている気もするが、こちらはアクション控え目だが、よりアカデミックに思わせられる作風。
 実は今回は本作の続編の続編にあたる映画インフェルノを観る機会があったのだが、その前に復習の意味で本作を観なおした。よく本作のように小説を原作とする映画を観ると、先に小説を読むか、映画を観るかで悩む時があるが果たして、どっちが良いのか?ちなみに俺の場合は本作を初めて観たのはだいぶ前のことになるが、小説を読んでから映画を観たパターン。
 ちなみに原作はメチャクチャ面白い。謎解きの醍醐味を味わえるし、文庫本で上・中・下とかなりページ数が多いのだが次の展開がどうなるんだろう?と惹きつけられてしまうので寝る間を惜しんで読めてしまう。

 さて、原作の面白さを映画は超えることが出来たのか、否か。それではストーリーの紹介を。
 たまたま講演のためにパリを訪れていたハーバード大学の教授であるロバート・ラングドン(トム・ハンクス)は、フランス警察のファーシュ(ジャン・レノ)に呼ばれてルーヴル美術館に向かう。そこで目にしたのは、奇妙な格好をした館長のソニエールの死体。実はラングドンはソニエールと会う約束をしていたのだが、その場所にソニエールが現れなかったのだ。ソニエールは死ぬ間際に何かを伝えたくてダイイングメッセージを残したようなのだが、彼と大して面識のないラングドンは困惑するばかり。
 そこへ現れたのが暗号解読を専門とする女性捜査官のソフィー・ヌヴー(オドレイ・トトゥ)。彼女はラングドンに驚くことを告げる。それはラングドン自身がソニエール殺しの犯人だと疑われており、ファーシュはラングドン逮捕に異常なまでに執念を燃やしていること。更にソニエールはソフィーのお祖父さんであることを知らされる。
 危機一髪でルーヴル美術館を脱出した2人は、ソニエールが伝えたかったメッセージを探りながら、警察とカトリックの過激派から追われる羽目になってしまい・・・

 ストーリー全体のメインは、運命で巡り合わされたかのように出会った男女の逃亡劇、キリスト教に伝わる聖杯は何処に存在するのか?の二本柱。そして、なかなか姿を見せないヒットマンを操る導師の正体は何者なのか?ということにも興味を抱かせる。
 実は映画の方は2時間半もある長丁場なのだが、これが回りくどく猛スピードで謎々を出してくるし、またそれに対する解答が早口で説明されている気分になるので観ている側はジックリと考える余裕が全くない。原作の部分を多く詰めて映画化した割に、謎解きの面白さを映画では表現できてないような気がする。そもそも本当にキリストは存在したのかも怪しいのだが、この映画の話題性が大いに盛り上がったのが更なるデッチ上げ。しかし、大してキリスト教に興味が無い人にはデッチ上げの効果も半減。どんでん返しにしても何回も起きると驚けないし、謎が明らかになっても大して感動できないのが非常に残念。
 そして西洋美術に興味が無い人にとってはレオナルド・ダ・ヴィンチ作のあの名画の説明をされても面倒なだけ。そうかと言って興味がある人にとっても初めて許可が下りたルーヴル美術館のロケ撮影だが、その素材が活かされていないことにがっかりするだろう。だいたいタイトル名からレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画が凄い役割を果たしているのかと想像するかもしれないが、多くの人が観ている途中からレオナルド・ダ・ヴィンチのことなんか忘れてしまった人が殆どだろう。
 本作の出来が良いか、悪いかは各自で判断して頂くとして個人的にはストーリーよりも登場人物のキャラクター設定に惹かれた。ドエムのヒットマンと神父様の師弟愛、キリストおたくのお年寄りは説明上手だし、胡散臭い刑事の馬鹿さには失笑する。そして一緒に逃げてくれる女性がとても可愛い。
 映画は果たして原作を超えることが出来たのか?の問いかけだが、ここまで読んでくれた人には答えはわかるだろう。しかし、どんな映画でも再見すると一度観ただけでは理解できなかったり、気づかなかった点が明確になってスッキリした気分になるのも事実。しっかり原作を読み込んでる人が本作を観たら、製作者のチャレンジ精神に拍手を送りたくなる。
 映画の記事を書くときは、とにかく褒めて褒めて褒めまくり、お勧めの映画しか載せないことをコンセプトにしているのだが今回はその趣旨から少し外れた。まあ、過大な期待をしないで観れば楽しめるか。そして本作を観る気が無くなってしまっても原作である小説は面白いから、ぜひ読んで欲しい。ロバート・ラングドンが活躍する映画化シリーズとして本作は一発目の作品でもあるし、その、続編に当たる天使と悪魔インフェルノの映画化作品は面白いので、とりあえず今回はお勧め小説としてダ・ヴィンチ・コードを挙げておこう。

 今回は原作である小説を載せておきます
ダ・ヴィンチ・コード(上中下合本版) (角川文庫)
ダン・ブラウン,越前 敏弥
KADOKAWA / 角川書店


 監督はヒットメーカーとして知られるロン・ハワード。すっかりトム・ハンクス主演にした映画が多くなりましたが、その中でもスプラッシュがお勧め。他ではメル・ギブソン主演のサスペンス映画身代金、実話を基にした大物と小物の対決が楽しいフロスト×ニクソンをお勧めに挙げておきます。 
 
 
 
 

 
 

 


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