もう最近どころか今年に入ってブログは殆ど放置状態。これからはもう少し更新頻度を上げていきます。さて最近は日本でも政治と宗教の結びつきの問題が取り沙汰されたが、なかなか宗教と人間との関係は難しい。そもそも「私は無宗教です」なんて言う人もいたりするが、世界中の多くの人が宗教にすがりついているのが実際のところ。しかし、悲しいことにこの世の中には、とんでもない悪徳なインチキ宗教家やマインドコントロールされて騙される一般人も多くいる。それにしても、なぜアメリカにおいてキリスト教の人が多いのか?そんな疑問が少し理解できる映画が今回紹介する映画エルマー・ガントリー 魅せられた男。そして、更に言えば宗教と人間の関係、宗教とカネ、人間の欲望、神の存在・・・等など宗教について多くのことを学べる有難い映画であり、本作を観れば多くの人が宗教についてもっと詳しく知りたくなるはずだ。
単なる宗教としてではなく、人間ドラマとしても見応えたっぷりのストーリーの紹介を。
1920年代の大恐慌のアメリカにおいて。トークは上手くて、酒に女好きの自堕落なセールスマンであるエルマー(バート・ランカスター)は旅回りをしているセールスマン。かつては神学校に通っていて、教会を見るとすこしだけ首を突っ込んでは、すぐに旅回りにでる生活を送っていた。
ある日のこと、信仰復興を目指して大きなテントを張って、そこに集まってくる人々を相手に説教をしている女伝道師であるシャロン(ジーン・シモンズ)の姿を見て、エルマーは一目惚れ。シャロンが次の場所へ行くのに、無理矢理エルマーも付いて行って宗教団体に入り込み、やがて持ち前のトークとアグレッシブな動きで幹部としてのし上がっていく。そんなエルマーに対して聖女シャロンは心も体も奪われて愛し合うようになってしまう。
やがて彼らは次第に信者を増やし、不動産との金銭のやり繰り行い、宗教界の中でも大きな勢力を成すようになる。今や聖人君子として崇められるようになったエルマーは伝道師としての仕事だけでなく、訪れた町に蔓延る賭博、売春を警察と組んで木っ端みじんに撲滅させようとするのだが・・・
何と言っても悪い奴なのか、良い奴なのか、わかりづらいエルマー・ガントリーを演じるバート・ランカスターのもの凄い大熱演が楽しい。トークは巧みで教会に訪れた人々を脅すようなことを言ったり、オーバーな行動にでたりするのだが、逆にジーン・シモンズ演じるシスター・シャロンは人々に優しく問いかける。この2人の真逆の説教の仕方の対比が非常に巧みで、俺も洗脳されてしまったのか、プロテスタントの宗派に信仰を変えようかと思った。
しかし、宗教団体のスキャンダル探しに引っ付いてくる新聞記者とエルマー・ガントリーが神の存在について議論しあったりするシーンは短いながらも興味深いやり取りが見れるし、神の遣いである伝道師はどこまで聖人君子として振る舞わないといけないのかを考えさせられるし、過去の過ちは永遠に追いかけてくるかのような展開において人生の厳しさを知らされ、大きな過ちをした人間がいかに更生しようとも苦難の道が待っていることを本作から伺い知れる。
小さい頃に現実だと思っていたお伽噺が、実はそんな物は適当な作り話だと大人になってから目の当たりにした時に崩れ落ちていく人間の姿を見て、神の存在について考えさせられ、宗教とは何たるかを永遠に考え込むようになってしまう結末。俺ぐらいピュアな心を持った人間はこの世には殆ど居ないと思いながらも、やっぱりお金が欲しいと思ったりする卑しい心を反省したりする今日この頃である。
宗教映画であり人間ドラマとして見応えがあり、アメリカの1920年代における旅回りを続けるセールスマンの存在、そしてキリスト教の広まり方が理解できたりして、少しばかりアメリカと言う国が理解できるエルマー・ガントリー 魅せられた男を、今さらながら今年一発目のお勧め映画に挙げておこう
監督はリチャード・ブルックス。有名監督なのだが、個人的にそれほど観てないのだが、エリザベス・テーラー主演の文芸作品雨の朝巴里に死す、テネシー・ウィリアムズの戯曲の映画化でありポール・ニューマンとエリザベス・テイラーが共演した熱いトタン屋根の猫がお勧め
単なる宗教としてではなく、人間ドラマとしても見応えたっぷりのストーリーの紹介を。
1920年代の大恐慌のアメリカにおいて。トークは上手くて、酒に女好きの自堕落なセールスマンであるエルマー(バート・ランカスター)は旅回りをしているセールスマン。かつては神学校に通っていて、教会を見るとすこしだけ首を突っ込んでは、すぐに旅回りにでる生活を送っていた。
ある日のこと、信仰復興を目指して大きなテントを張って、そこに集まってくる人々を相手に説教をしている女伝道師であるシャロン(ジーン・シモンズ)の姿を見て、エルマーは一目惚れ。シャロンが次の場所へ行くのに、無理矢理エルマーも付いて行って宗教団体に入り込み、やがて持ち前のトークとアグレッシブな動きで幹部としてのし上がっていく。そんなエルマーに対して聖女シャロンは心も体も奪われて愛し合うようになってしまう。
やがて彼らは次第に信者を増やし、不動産との金銭のやり繰り行い、宗教界の中でも大きな勢力を成すようになる。今や聖人君子として崇められるようになったエルマーは伝道師としての仕事だけでなく、訪れた町に蔓延る賭博、売春を警察と組んで木っ端みじんに撲滅させようとするのだが・・・
何と言っても悪い奴なのか、良い奴なのか、わかりづらいエルマー・ガントリーを演じるバート・ランカスターのもの凄い大熱演が楽しい。トークは巧みで教会に訪れた人々を脅すようなことを言ったり、オーバーな行動にでたりするのだが、逆にジーン・シモンズ演じるシスター・シャロンは人々に優しく問いかける。この2人の真逆の説教の仕方の対比が非常に巧みで、俺も洗脳されてしまったのか、プロテスタントの宗派に信仰を変えようかと思った。
しかし、宗教団体のスキャンダル探しに引っ付いてくる新聞記者とエルマー・ガントリーが神の存在について議論しあったりするシーンは短いながらも興味深いやり取りが見れるし、神の遣いである伝道師はどこまで聖人君子として振る舞わないといけないのかを考えさせられるし、過去の過ちは永遠に追いかけてくるかのような展開において人生の厳しさを知らされ、大きな過ちをした人間がいかに更生しようとも苦難の道が待っていることを本作から伺い知れる。
小さい頃に現実だと思っていたお伽噺が、実はそんな物は適当な作り話だと大人になってから目の当たりにした時に崩れ落ちていく人間の姿を見て、神の存在について考えさせられ、宗教とは何たるかを永遠に考え込むようになってしまう結末。俺ぐらいピュアな心を持った人間はこの世には殆ど居ないと思いながらも、やっぱりお金が欲しいと思ったりする卑しい心を反省したりする今日この頃である。
宗教映画であり人間ドラマとして見応えがあり、アメリカの1920年代における旅回りを続けるセールスマンの存在、そしてキリスト教の広まり方が理解できたりして、少しばかりアメリカと言う国が理解できるエルマー・ガントリー 魅せられた男を、今さらながら今年一発目のお勧め映画に挙げておこう
監督はリチャード・ブルックス。有名監督なのだが、個人的にそれほど観てないのだが、エリザベス・テーラー主演の文芸作品雨の朝巴里に死す、テネシー・ウィリアムズの戯曲の映画化でありポール・ニューマンとエリザベス・テイラーが共演した熱いトタン屋根の猫がお勧め