近所に私と同年輩で、明らかに認知症と思われる女性が住んでいる。直前に話したことも全く覚えていない。身体的には丈夫で、それがかえって始末が悪い。そんな事例は反面教師として学ぶことも多い。しかし、私自身認知症については全くと言っていいほど知らないことが多く、もう少し勉強してみたいと思っていた。たまたま新聞でこの本が紹介されていたので、早速買い求めたのだが、実に勉強になり、教えられることが多い。
医療の進歩によって、人間長生きするようになり高齢者社会になった。しかし、脳の老化は止められないままのようだ。認知症は「老化」なのか、「病気」なのか?この価値観のズレが間違った認知症ケアの入り口だとある。認知症は病気である、しかし一番の原因は老化だ、と考えるべきなのか?認知症と診断されて、安易に薬を処方されることで、さらに悪化。そんな図式も多いとか。本を読んで分かったことは、認知症に対する医療や、設備にまだまだ問題の多いことだ。
それにつけても、件のご婦人はこの先どうなるのかな?ご主人がもう少し、理解があるといいのだが・・・。外部の人間には為すすべもなし。
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家族よ、ボケと闘うな! 誤診・誤処方だらけの認知症医療 |
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