私は自他共に認める「奥手」です。本当は遅咲きの人とか大器晩成型とかいいたいところですが、残念なことに一向に花が咲かないので、そういった呼称が適当とは思えません。そういった称号がふさわしいのはやはり世間的にも社会的にも名の知れた人たちのことでしょうから。
思い起こせば60年も前のこと、小学校6年生の時だったと思います。担任の先生が一人一人指名して「君は将来何になりたいか」を言わせたことがあります。その情景はいまでもハッキリ覚えています。秀才の誉れ高いK君は朗々滔々と「将来の夢」について語ったものです。曰く「大東亜共栄圏を構築して、大東亜の共存共栄を図り、日本の将来に尽したい」と。軍国主義華やかなりし頃とはいえ、同学年の私などのレベルをはるかに越えるスピーチであり、ただただ茫然と聞いていたものです。考えてみれば、私なぞ幼かったのですね。
幸か不幸か、日本は世界有数の長寿国となり、いろいろな長寿社会の問題が発生しました。しかし、長寿化があまりにも急激だったので、それに対する対策はすべて後手後手になったようです。年金支給年齢の繰上げ、定年年齢の繰上げ、医療や介護の制度にしても改革はすべて後手です。まあ、社会全体の問題はさておき、私一人の人間としての問題は、「これから先どう生きたらいいのか」ということです。
もともと大器晩成型を自認していることでもあり、この本を読むまでもなく、これからも「遅歩き」「遅咲き」をモットーに今後の人生を歩いていきたいとは思っています。とはいっても、遅咲きの生き方を支えるいくつかの心得が必要です。そういうわけで、そういったことをこの際まとめておきたい、そのように考えています。
(昔は美人薄命という言葉がありました。現在では死語になりました。秀才短命という言葉があったかどうか、幸いというか「奥手」で「凡才」長生きしています)
思い起こせば60年も前のこと、小学校6年生の時だったと思います。担任の先生が一人一人指名して「君は将来何になりたいか」を言わせたことがあります。その情景はいまでもハッキリ覚えています。秀才の誉れ高いK君は朗々滔々と「将来の夢」について語ったものです。曰く「大東亜共栄圏を構築して、大東亜の共存共栄を図り、日本の将来に尽したい」と。軍国主義華やかなりし頃とはいえ、同学年の私などのレベルをはるかに越えるスピーチであり、ただただ茫然と聞いていたものです。考えてみれば、私なぞ幼かったのですね。
幸か不幸か、日本は世界有数の長寿国となり、いろいろな長寿社会の問題が発生しました。しかし、長寿化があまりにも急激だったので、それに対する対策はすべて後手後手になったようです。年金支給年齢の繰上げ、定年年齢の繰上げ、医療や介護の制度にしても改革はすべて後手です。まあ、社会全体の問題はさておき、私一人の人間としての問題は、「これから先どう生きたらいいのか」ということです。
もともと大器晩成型を自認していることでもあり、この本を読むまでもなく、これからも「遅歩き」「遅咲き」をモットーに今後の人生を歩いていきたいとは思っています。とはいっても、遅咲きの生き方を支えるいくつかの心得が必要です。そういうわけで、そういったことをこの際まとめておきたい、そのように考えています。
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(昔は美人薄命という言葉がありました。現在では死語になりました。秀才短命という言葉があったかどうか、幸いというか「奥手」で「凡才」長生きしています)