ぎんちゃんへ 毎日わたしのこと見守ってくれて、おねえさんのようにやさしくしてくれてありがとう。わたしはそんなぎんちゃんをほこりに思います。ぜったいにわすれないからね。ぎんちゃんは、わたしたち家ぞくの一員です。ぜったいにわすれたくないよ!いままでほんとうにありがとう。そしてわたしは、もう少しでもはなしたかった。
少しでもいっしょにいてあげたかった。いっしょにいられなくてゴメンネ。でもぎんちゃんあなたわわたしの心の中にいます。ぜったいわすれないね!わたしのおねえちゃん!!ぜったいわすれないよ! 〇〇〇 〇〇 おばあちゃん かあちゃん とうちゃん(孫によるサインがしてある) ぎんちゃんへ がんばたね 〇〇より
孫たちの書いた、銀河へのお別れの言葉です。かな使いが間違っている箇所もありますが、原文のまま写す。銀河は、孫が生まれる前から居たので、あなたのお姉ちゃんよ。と話しており、銀河には、何があっても爪を出さないのよ。と、言い渡した。上の孫の遊んでいる傍で寝そべったりしても、言いつけを守っていた。
銀河の苦手は、下の孫で、耳を引っ張る、背中に乗っかる、いきなり抱こうとする。我慢していたが、一度爪を出したことがあって、叱責した。以来、この孫を見ると、即押入れに隠れるか、箪笥の上に逃げた。寝静まった頃に、そっと下りて来た。お腹が減って、咽喉が渇いているのを、随分と我慢していた。
銀河は、ここ十年ばかり、枇杷茶を飲んでいた。毛艶がいいのは勿論だが、排泄の臭いがしなかった。猫独特のおしっこの臭いはなく、部屋飼いにしては、とてもやり易かった。長生きしたのも枇杷茶のお蔭である。メロンが好きで、ほうれん草やキャベツの野菜を食べた。牛乳も、プリンもねだって食べた。アイスクリームも好物だった。
猫が、ものを言う筈はないかもしれぬ。けれども、銀河はちゃんとお礼を云った。苦しい息の下で、最期の力を振り絞って、ありがとう。と、しゃべった。嫁と孫の、買ってきてくれた毛布に包まれ、娘のプレゼントしてくれた首輪に替えて、静かに眠っている銀河だ。庭に埋めてやろうと思う。あまり雨のかからない場所に。
林檎の花。生協で買った。現在、3個の実がついている。無事に大きくなるか?