リットーミュージック社刊の「サウンド&レコーディングマガジン」2月号。
レス・ポールの表紙にふと手が伸びた。エレクトリック・ギターのパイオニア。現在も91歳でいまだ現役でライブをこなしているという。恐るべき人物。彼のインタビュー記事が興味深い。
ギブソンのレス・ポールモデルで知らぬ者はいないだろう。
だがその人物に関しては、日本では意外なほど知られていない。
妻MaryとデュエットでリリースしたHow High The Moon(誰が訳したか、邦題/お月さん高いな)。この曲で1951年、9週連続ビルボード誌売り上げランキング1位、白人初のR&B部門の1位にも輝き、確固たる地位を築いた。
一見~これは素敵なチョイといかす~♪のハワイ伸に見えるのはボクだけだろうか。
元々カウボーイソングの歌手で、子供の頃から機械にも明るかったというレスは、早くからテープマシンで自宅録音に手を染めていた。旧知のビングクロスビーが独逸製のテープマシンを「使ってくれ」と運んできたとか。レスの才能を見抜いていたのだろう。
How high…はギターとボーカルを12テイクずつ多重録音し、1時間かからぬうちに仕上げたという。
「メリーがマカロニチーズを作り上げるのに45分間かかるとしよう。それが出来る間に、ボクはアルバムのすべてのギターのバッキングを仕上げ、レコーディングしておくことができたんだ」と言い、何ヶ月もレコーディングにかける今のやり方をいぶかる。
うちのチンケなマルチ・レコーダーに入れるだけでも
ふぅふぅ言ってるオレはどうなるんだ。