造りを少しずつお願いする。
あじ、かつお、大とろ、ひらめ、剣先いか
酒は焼酎で通す。黒糖を水割り、のちにお湯割りに変えた。
茹で立てを出した煮たこ。山葵で。
穴子は白焼きで。すだちをキュッと搾る。
ひらめの胡麻醤油がけ。
これやってそうで、余りお見かけしない。鯛茶漬のように胡麻醤油で
づけにしてしまっても美味いだろう。持ち味は損なわれるが。
まながつおの炙り
瀬戸内海。淡白な中にジワッと旨みが。
のどぐろは日本海の味覚。
持ち味は上等のミノにも通じる。
煮はまぐり
貝の難しい時期かも知れぬが。煮つめを塗って小皿で。
子持ち昆布 ぷちぷち食感が美味しい。
づけまぐろ
切りつけてからの即席づけ。づけ汁は店々でちがうが、ここのは
醤油と酒、それに少しの味醂を加えて煮切る。
煮穴子 とろりと解けてゆく。
鉄火巻 鮨の骨法に従い六つ切り。
かんぺうは正しく四つ切。もちろん自家製のようだ。
奥のはおぼろ巻。小海老を鉢であたって砂糖やら何やらを加え、
甘めに仕上げる。安い伊達巻に入るピンクのおぼろとは訳がちがう。
こういう江戸前の下仕事をきちんとやる真面目な店に、流行ってほしい。
玉子。1枚焼くのに40分~1時間かかる。
甘めなのでシメのデザート的に。銀座なか田の拵え方がリーガロイヤルを通じて、こうして堺くんだりで生きていることに感銘。
鮨座・醤の 堺市堺区五月町8-12 堺東から5分ほど
堺は政令指定都市になって、堺を二つも連ねて書かねばならん
ようなしょうもないことになっている。