マーベラスS

King Of Western-Swing!!
歌と食と酒、それに声のページ。

ワルツ王

2009-09-14 14:04:07 | 音楽

ヨハン・シュトラウス二世、神楽坂はん子(?)など、世にワルツ王と呼ばれる方は多いが、ボビー大西こと大西一由さんは八尾のワルツ王と呼ばれる局地的大音楽家である。
彼歌う、Kentucky Waltzが本家ビル・モンローに絶賛されたとかで、やはり良い。ちょっとバックがヨレったが、ジム&ジェシーのVirginia Waltzも懐かしかった。



高校時代に彼のイッツ・ア・クライングタイムというバンドのレコードを聴いた。ナカイ楽器の社長がバンジョー。テナーの美声が耳に残っている。この時代、ブルーグラス人口も少なかったので、東西の交流もさかんだったようだ。



20年以上ぶりで大西さんの歌を聴いたが、いや変わっていない。かえって良くなっている気がした。ブルーグラスという音楽、年輪を経て良くなる音楽なのではあるまいか。若い連中ではどうも日本酒でいうあらばしり的な未熟成感がつきまとってしまう。
なんとなくクネクネしながら歌うお姿も昔のまんま。ああいう方と一緒にバンドをしたら、さぞ緊張しないのだろうなぁ。



ボビーさんの愛器がこれだ。ギブソン・フラットマンドリンF5 
1926年製 名匠ロイドロアーの作品。
下世話な話だが、時価3000万以上。はぁ~(ためいき)

家一軒分を首からひっかけていることになる。
ストラップがプツン、と切れて床にドンと落ちた日にゃ、
オレなら気も狂わんばかりになるだろう。


フラットマンドリンの最高峰というなら、やはりビル・モンローのロイドロアー。その音が頭にあり、それに比べると80年もたったような音ではない気がした。まだ乾ききってないのかな…と隣り合った楽器屋さんに尋ねると、十分乾いた板の音がしてるという。
あたしゃ、どんな耳してるんだろう。
でもモンローの枯れた感じとは違うのは確か。


押し戴くように少し触らせていただいたら、繊細な音ながら弦高が低く設定されていて、なかなか弾きにくい。
以前、ジョン・ライシュマンのロイドロア(誰が言ったか世界一鳴るといわれる)を触らせてもらった時は、弦高が高くて弾きづらかった。高価なお道具=弾きやすいという仮説は成立しないことが判明。ともすれば自分の技量の方を楽器の方に合わせなければならんのであるまいか。


ボクのジャンボ(これとて借り物だけども)のAタイプなら、ざっと600本は買える計算だ。弾きやすいけど、なんぼなんでもこんなにいらんし、ロイドロアだって丁重にご遠慮申し上げたい。
自分が金を作ってようようオーナーになったのに、死後どなたかにバトンタッチするなんてのはたまらん話ではないか。
所詮は小作人根性よ、フン!

コメント (2)
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