八百屋の店頭で青々とした実山椒なんぞが売られていたので、
急に山椒を炊いてみたくなった。 ← 業者さんに拝借感謝。
短い枝が付いており、これを取るのになかなか骨が折れる。
こういうのは年寄りが上手いわけだ。若いのには辛気くさい作業だ。
近江余呉の徳山鮓さんにいわすと、もっと若い小さなうちに摘み取ると、
枝も一緒に炊いてしまえるというのだが。街場の人間にゃそんな真似できない。
なんとか山椒が炊けたので、昆布と合わして、山椒昆布にする。
昆布はだし用に買っている羅臼昆布。こいつがなかなかいいだしが出る。
これを切るのもなかなか大変である。えびすめみたいに四角く切れば楽だが、
ご飯にも酒肴にもしたいので、細く刻みたいので骨が折れた。
これを炊いて行く。昼日中、懐手しながら窓際に出した七輪で、何度も昆布を返しながら
コトコト炊く柳吉・・・なんてシーンが映画「夫婦善哉」にあったが、
昆布炊くおっさん・・・ちょっと落魄した心持がして、捨てがたい。チビチビやりてぇもんだ。
忙しければ忙しいほど、こんなことをしたくなるのだから罰当たりなこった。
おっつけ本格的に落魄するので、昆布も山椒も首洗って待っていろ。あ、ゴシゴシ…。
適当に醤油に酒、みりん、酢などで味を調える。
醤油をケチるわけぢゃないけど、ネットで見たぐらいぢゃ、神宗や永田屋や小倉屋山本や松前屋
みたいに黒々と黒光りするような昆布にするにはどうすりゃいいんだろう。もっと煮詰めるのか。
白ごはんにガッポと乗せて食す。 上等上等…。
もっとツンとさせたいなら水浸時間を短くすればよい。
味は悪かないんだけどな、ウェットタイプでまだまだ修行が足りん。
別段、昆布屋に勝とうとか立てつこうなんて気持ちは毛頭ないのである。
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