久々に顔を揃えた例の会メンバー。今回は本町のフレンチ。
ビストロではなく、レストラン。ここへ来るのはかなり久しぶり。
久々なのでちょっと贅沢をしようということになった。ちょっとね。
去年大幅にリニューアルして、一層高級感が備わった。
入口すぐに待合があり、サービスの人たちもきちんとした制服に身を包み、見ていて気持ちがいい。
気持ちがいいなんて言うようになっちゃあ人間厚かましくなった証拠。もう少し若いと、この雰囲気に気圧されただろう。
まぁ、だぁれも知らないので、ドキドキするのはするのであるが。
アペリティフに・・・白ワインでも。
ああ、なんて無難な。さわやかな酸味のアルザスのリースリング。
もう一人の飲み助は、ブルゴーニュのアダマス・シャルドネ。
他の人たちはお酒を受け付けない方々。
アミューズブーシュは、ここの定番、フォアグラのスープコロッケ。
一口で食べるように注意がある。
結構大きい、ちょっと脂っこい。フォアグラだもの。
お腹がすいて、ついパンに手が出る。
フォアグラのサラダ仕立て
ありゃ、肝臓が続いてやんの。
カナダ産オマール海老のポシェ 下仁田ネギ、ジャガイモ
快適な優しい味。いつまでも食べ続けていたい、幸せな一皿。オマールの下の葱がトロリとして、よござんすな。
玄界灘のアラカブのポワレ
アラカブとはガシラ、または本カサゴなどとも呼ぶ。
生クリームのソース
ここまでは白のグラスワインで。
メインへ行く前に、赤に切り替える。
同じアダマスのピノノワール。ボルドーは名前も忘れたカベルネ・ソーヴィニオン。
メインは各自の選択。誰かが頼んだ、バスク豚のロースト
黒毛和牛のフォン・ド・ボーソース
門口シェフのスペシャリテ、ハトのパイ包み
ハトにミンチしたフォアグラなどが加わり、(また肝臓や)パートフィローというトウモロコシ由来の皮で包んで焼き上げてある。周囲はサクサク…普通のパイ皮ほどしつこくない。中はもっちりと野性味ある味。
ワインを残してチーズへ。10種類好きな分だけ切り分けてくれる。
左上からカマンベール・ノルマンディ、真っ赤なウォッシュタイプ(名前忘れ)、輪っぱに入ったスーマントラン・ブルゴーニュ。栗の葉に包まれたバノン・南仏、中央のはブルージェクス、ロックフォール。ハードタイプはシェーブル(山羊)でトム・ド・シェーブル、コンテ・・・ああ・・・メモせねば、こんなの覚えられる訳ない!
チーズ好きならばけっこう幸せ。
でもワインなければ、かなりの地獄・・・。
デザート ケーキ8種類お好きなだけ・・・の贅沢さ。
ご婦人方は目を輝かせるが、こっちはソルベだけで十分。
茜リンゴのソルベ、スパイスのアンベリーズソース
誰かの皿。ブランマンジェ、チーズケーキなど。
それよりもこっちは・・・
へっへっへっ・・・ディジェスティフ(食後酒)でござい。
コニャックもマールもソーテルヌもある。サービスマンは気分よく説明。マールをいろいろ匂わせてもらったが、結局カルバドスにしたどすえ。ゆったりとエンドへ向かう、まことに贅沢かな。
リンゴのブランデーなので、ノルマンディのカマンベールにも合うし(ノルマンディはリンゴの名産地)、甘いものにも言うことなし。
食後酒をゆっくり味わい、余韻を引っ張りながら会話を楽しむということを、もう少し根付いても良いと思うが、なかなかそうもいかぬ。
エスプレッソに小菓子
さすがにここまでお腹に入らず、持ち帰り。
反省点は、期せずしてフォアグラが使われるメニューがやたら多くなってしまったこと。嫌いではないがあんなのは少しありゃよろしい(上から目線)。それともう少し野菜がたっぷり摂れる工夫があってもいいんぢゃないかという点。特に女性客はそう思うかも。しかし、これで1万円のコースはそこそこお値打ち。(酒は別よ)
門口良三シェフはオテル・ド・ミクニでセカンドを務めていたとか。
端正でカチッとした料理を作る人との印象。帰りには見送りに出てきてくれた。
店名はカレンダーのこと。記念日に来るのに丁度いいや。
カランドリエ 大阪市中央区本町3