フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

強風吹く寒い一日

2013-02-08 | 日記

 今日は空は晴れているものの、風がものすごく強い。外気温は、朝方のマイナス6度から少しあがったが、終日零度をほとんど上回らない一日だった。

こんな日は、薪ストーブにあたりながらロッキングチェアに揺られて本を読むのがいいか。

外を見ると、よりによってこんな寒い日にNTTの光ケーブル敷設工事をやっている(らしい)。工事の人は大変だろうな。幹線道路から我が家までの工事は、午前中いっぱいで終わった。家の中への引き込み工事はまた別の日になるようだ。

午後からフルートの練習をやる。基礎練習、アルテ25課のターン練習曲をやった後、「パッヘルベルのカノン」を何度か練習する。16分音符のパッセージが少しましになってきたかな。まだまだ、一定のテンポで吹くのが難しく、滑らかさに欠けている。

その後、家の中にばかりいると身体がなまってくるのでウォーキングに出る。南アルプスは雲に隠れて全く見えない。幹線道路に出ると道の雪は融けていた。

ハイキングコースになっている巨大な赤松が茂る防風林を歩く。

アダージョ森の道はまだまだ雪がたっぷりと残っている。

家に戻ると、ハギの枝に見かけない野鳥が止まって実をついばんでいる。赤っぽいのでベニマシコであろうか。

(ペンション「アルビオン」さんに教えていただき、これはオオマシコということがわかりました。ベニマシコは、尾が少し長いそうです)


 


雪に閉ざされる

2013-02-07 | 日記

昨夜から雪が降り続いている。それでも、夜明け前の外気温は2度と暖かい。見ている間に15センチほど積もっている。外に出ることも、車を出すことも難しそうだ。

フルートのレッスン日だが、先生に事情を伝えて休ませていただくことにした。朝のうちはフルートの練習をしよう。昨日1日吹くのを休むと、音が少し変な感じになっている。基礎練習~アルテ25課ターンの練習曲をやる。これが、なかなかの曲者で、運指がなかなかこなせない。その後、「パッヘルベルのカノン」を何度か吹いた。

先日Kさんが持ってきてくれたクリスマスローズが、満開になった。小豆色に近い縁取りをした八重咲きの花がうつむき加減に咲いている。それにしても葉が小さいなあ。


妻は、Ohimajiさんが持ってきてくれたパン粉を使ってパンを焼いていた。昼に食べてみると、キメが細かくふわふわ・ホクホクの味わいだった。

昼からも雪が降り続いている。鳥たちがしきりとやってくる。シメはほとんど独り占めしてしまう悪い奴だが、愛嬌があるので憎めない。

久しぶりにアカゲラもやってきた。

2時半ごろにようやく除雪車がやってきてくれた。ところが、幹線道路に出る道の半分ぐらいまでで作業を終える。それから先は…

夕方になって、雪が止み、空が晴れてきたので、庭に出る。降り積もった真っ白なふわふわの雪の上を歩くと気持ちがいい。モノトーンの静かな世界だ。

明日は天気が回復しそうだ。


今日もシーハイル

2013-02-05 | 日記

夜明け前には三日月が東寄りの空に輝いていた。風が強く木々が揺れている。その後、風も止んで、いい天気になってきた。今日は、Tさんご夫婦とご一緒にスキーに行くことになっている。

9時30分に出発、道は空いていたので、50分もかからずに、小海リエックススキー場に到着した。今日は妻も一緒だ。
このところいい天気なので、雪は融けたあと凍っていたのであまりコンディションは良くない。

天気がいいので、寒くはなかった。一番上のウエンゲンゲレンデは雪質がよく、斜面も緩いので、そこで滑ることにした。Tさんに、カービングスキーの滑り方を教えていただく。私のスキーは、これまで、ほとんどスキースクールに入ったことが自己流だ。教えていただくと、成程と感心することしきりだ。

12時30分に昼食。今日は、ボリュームたっぷりの「味噌カツ定食」(900円)にする。

午後からは、第1高速スクワッドリフトを使い、上から下まで、どんどん滑る。妻は、ウエンゲンゲレンデで練習していた。3時になると、ゲレンデががちがちに凍ってきたので、滑り終えることにする。

お忙しいTさんご夫婦と別れて、私たちは、いつものように「星空の湯」に浸かる。冷え切った身体が温まっていく感じが何ともいえず心地よい。露天風呂からの浅間山の眺めがいい。

明日から大雪の天気予報のなで、帰りに、「ナナーズ 小海店」に立ち寄って、食材とアルコールを確保した。これで、雪に閉じ込められても一安心だ。

スキーにますますはまり込んでいく感じだ。


トルストイ「戦争と平和」読み終える

2013-02-04 | 濫読

昨年の1月から読み始めたトルストイの「戦争と平和」(中村白葉訳 河出書房新社)を1年1か月がかりで読み終えることができた。途中、何回か中断してしまったが、なんとか諦めず読み進むことができた。奥付は昭和41(1966)年2月25日となっている。47年前である。そのとき、この上下2巻本を買い込んで読み始めたものの、挫折し最後まで読むことができなかった。それを、今になってようやく読み終えた。内容の理解はともかく、実に感慨深いものがある。

フランス革命の動乱のなかで権力を手に入れたナポレオンのロシア侵攻とそれと戦うロシア皇帝、貴族、軍、農民の生きざまが描かれている。ロシア貴族の華やかな社交界と退廃的な生活、領主と農奴、アレキサンドル皇帝とさまざまな政治的派閥。ボルコンスキー公爵家のアンドレイ公爵とロストフ伯爵家のナターシャの恋愛は破綻し、アンドレイ公爵は戦火で倒れる。信仰心篤いマリアとニコライ、富裕な貴族の庶子ピエールとナターシャが結ばれる。これらの恋愛のストーリーは何かぎこちなく、面白くはなかった。「アンナ・カレーニナ」とは大違いだ。

なんといっても、モスクワ西郊外ボロジノ(1812年)におけるフランス軍とロシア軍の会戦がハイライトであろう。現代のようにレーダーも無線もない戦いは、敵軍の動きも自軍の動きもほとんどつかめないまま激突した。結果として、両軍数万の兵士が倒れ、戦いの決着がつかないまま、クトーゾフ率いるロシア軍が撤退した。それにひきつられるようにナポレオンはモスクワを占領する。しかし、ロシアから講和を引き出せないまま、今度は突如としてナポレオン軍がモスクワを撤退しはじめる。ロシア軍の追撃が始まるとナポレオン軍は潰走した。

トルストイのナポレオンと彼を持ちあげる「歴史家」に対する批評は厳しい。
「ロシアの歴史家たちにとって、(口にするのも奇怪な、恐ろしいことであるが)ナポレオン=このいついかなる場所においても、流謫の地においてすらも、かつて人間らしい品位を示したことのない、もっとも無価値な、歴史の道具にすぎない男=ナポレオンは、賛美と感激の対象となっている」

他方で、ボロジノ戦では撤退し、モスクワを明け渡し、潰走するナポレオン軍の追撃戦に反対したクトーゾフ将軍を国民的感情の保有者として称えている。
「単純で、謙虚で、したがって真に偉大であったこの人物は、歴史が考え出したヨーロッパ流の英雄、人々を指導しているあの似非英雄の型におさまることはできなかった。下司にとっては偉大な人間などはありえない、なぜなら、下司には下司相応の偉大の観念があるのだから。」

ピエールがフランス軍の捕虜になった時、同室に居た農民プラトン・カタラーエフ、彼の中に愛すべきロシア国民の姿を見つめている。「彼は、毎日、朝も晩も、横になるときには『神さま、石ころみてえに寝て、まるパンみてえに起こして下され』と言うし、朝起きるときにはいつも肩をすくめながら『寝たらまんまる、起きたらしゃんしゃん』というのだった」

エピローグの第2編に「自由と必然」についての論文が付け加えられている。論旨は分かりにくいが(理解力が弱いので)、自然の法則と同じように歴史的な事象についても法則があると語っている。それはあたかもコペルニクスの地動説が個々の人にとって自覚できないが真実であるのと同じように、歴史的な事象についても、人々は自由に行動しているものと「自覚」しているが、その背景には法則があるのと同じだ、としている。

1812年 ロシア戦役
1828年 トルストイ誕生
1861年 ロシア農奴解放
       アメリカ リンカーン大統領就任 南北戦争
1862年 ユゴー「レ・ミゼラベル」
1863年 リンカーン奴隷解放令布告
1868年 明治維新
1869年 「戦争と平和」刊行 トルストイ41歳
1877年 「アンナ・カレーニナ」
1895年 樋口一葉「たけくらべ」
1904年 ロマン・ロラン「ジャン・クリストフ」
1905年 夏目漱石「吾輩は猫である」
1910年 トルストイ82歳、10月28日未明、妻に最後の書を書き残して家出する。
       11月7日リャザン・ウラル鉄道のアスターホヴォ駅で死去


雪が融けると庭作業を始めよう

2013-02-04 | 日記

節分の朝は、外気温マイナス0度と暖かい。八ヶ岳、南アルプスの峰々がが真っ白に輝いている。庭に残っていた雪は、ほとんど融けてしまった。

午前中は、暖かい陽が差し込んでくる部屋でフルート練習をしよう。基礎練習とアルテ25課ターンの練習曲をやる。その後は、「パッヘルベルのカノン」をやる。16分音符のパッセージを何度か練習しているうちに、昼に鳴った。

ポカポカ陽気の午後は庭に出て、西側に積んでいる柴を片づける。久々のチェーンソーの出番だ。少し太い枝は手で折れないのでチェーンソーを使って40センチにカットしていく。すっかり整理すると、当分柴には困らないほどの柴を確保することができた。

雪がほとんど融けてしまったとはいえ、森の北側、陽があたりにくいところにはまだ雪が残っている。北側の進入路に行くと、がちがちに凍ってしまってツルツルだ。これではいかに、4wd・スタッドレスでも滑る恐れがあるか、と思い、氷を取り除く作業をする。ところがカチカチの氷を割るのは、思いのほか重労働だ。スコップで少々突いたり、叩いたりしても割れないのには驚いた。余りやりすぎると、腰を痛めてしまうので、適当なところで作業を終える。

庭に戻ってくると、森の中に夕日が射しこんできて、木々の肌が赤く染まっていた。