フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

秋の八ヶ岳雑木林の花たち ホトトギス

2018-09-25 | アダージョの森

秋夏の終わりから秋に花壇をにぎわせてくれるのがホトトギスだ。葉や花にある斑点模様(油点)が鳥のホトトギスの胸にある模様と似ていることからこの名が付けられたとか。

 

ヤマジノホトトギス

ユリ科 ホトトギス属

学名:Tricyrtis affinis Makino

茎は枝分かれせず、まっすぐか斜めに伸びる。
花は葉腋につき、長さ約2.5cm、内側に紅紫色の斑点が多い。
花被片が平開し、反り返ることはない。
「花は葉腋に付く」「花被片が平開」ところが、ヤマホトトギスとの違い。


 

シロホトトギス 白楽天

ユリ科 ホトトギス属

学名:Tricyrtis hirta‘Hakurakuten’

ホトトギス特有の「油点」がない全く真っ白なところが特徴だが、シロホトトギスとの区別がよくわからない。

 

タイワンホトトギス

ユリ科 ホトトギス属

学名:Tricyrtis formosana

やや小型の花が、茎の上部に枝分かれして付く。花の形は花被片が斜めに立ち上がり、頂部に多くの花をかたまってつける傾向が強い。



 キバナホトトギス

ユリ科 ホトトギス属

学名:Tricyrtis flava

同じ黄色のホトトギスで「タカクマホトトギス」があるが、タカクマホトトギスは全体が大きく、分布が九州南部に限定されている準絶滅危惧種とのことなので違うと思われる。


秋の八ヶ岳雑木林の花たち シモバシラ

2018-09-24 | アダージョの森
中庭の東側でシモバシラが咲きだした。
小さな白い花が、登りあがる形で咲いている。面白いのはその蕊だ。花からぐっと突き出しているからである。
そこはクガイソウやチョウジソウ、リンドウなどがぎっしり咲いているところだが、シモバシラはそういうところが好きなのか、元気に育っている。
 


シモバシラ(霜柱)
シソ科 シモバシラ属の多年草
 学名:Keskea japonica

 
花はほぼ真横を向いて咲く。属名は植物学者の伊藤圭介にちなむ。日本固有種だ。
 
この花の魅力は冬になると枯れた根元の茎に文字通り「霜柱」のような氷の結晶ができる、ところにある。
それがこの花の命名の由来だ。シモバシラの茎は冬になると枯れてしまうが、枯れた茎の導管に水が吸い上げられ、外気温が氷点下になると、道管内の水が凍って、茎に氷の結晶ができるのだ。
今年の冬もその不思議な姿を楽しみにしよう。

秋の八ヶ岳雑木林の花たち ヤマシャクヤクの種

2018-09-23 | アダージョの森

春5月に咲いたヤマシャクヤクが、ハッとするようなどぎつい赤い色をした種を付けている

今年5月のヤマシャクヤクの花

種の袋の中には、黒い種と赤い種がある。赤い種は結実していないので、播いても発芽しない。

しかしその赤い不稔種があるから鳥たちの注目を集めるという仕組みになっているのだろうか。花壇の中では、異色の存在だ。

黒い種を採取して、種まきをしよう。落ちた種は、近くでもいいし、少し離れたところでも、種が発芽してくれればいいのだが・・


秋の八ヶ岳雑木林の花たち キミキフガ・ピンクスパイク

2018-09-22 | アダージョの森
 中庭のクレマチス・モンタナの南側に植えているキミキフガ・ピンクスパイクが咲いた。銅葉色の葉に、小豆色の花穂が立ち上がってきて、白い花を咲かせる。


普通のサラシナショウマと比べて銅葉なので、花が咲く前から庭のアクセントになっている。


学名 : Cimicifuga simplex(=Actaea matsumurae)‘Pink Spike’
別名 : キミキフガ(キミシフーガ)、アクタエア、 
        カラス葉サラシナショウマ など
キンポウゲ科  サラシナショウマ属
 
キミキフガというのは、サラシナショウマの学名なので、花そのものはサラシナショウマと同じようだ。
 

いろんな場所で花が咲けばいいかなと思い、花壇の数か所に離して植えているが、存在感が薄い。今年の花が終わると、どこか1か所に集合させて植えた方がよさそうだ。

秋の八ヶ岳雑木林の花たち ワレモコウ

2018-09-21 | アダージョの森

アダージョの森のいろんなところでワレモコウが咲いている。秋のどちらかといえば侘しさを語る花だろうか。

ワレモコウとシラヤマギクとのツーショットがなかなかいい。

ワレモコウ(吾亦紅、吾木香)

学名:Sanguisorba officinalis 
バラ科  ワレモコウ属

原産地 ユーラシアの温帯から亜寒帯、北米大陸北西部~西部

八ヶ岳に庭造りをするようになって、秋の楽しみはこのワレモコウだった。ところが雑木林の中にはワレモコウが咲いていなかったが、南側の日のよく当たるところに咲いていた苗を庭の中ほどに移植した。

ワレモコウは花だけ見れば、小さいので、弱いのかなと思っていたら、違っていた。一旦大きな根が育つと、これはこれで、他に影響を及ぼすほどの勢力を広げる。


われ(吾)もまた(亦) 紅なりと ひそやかに  虚子