ツバキ(名称については末尾を参照下さい)を描きました。
今回も柴崎春通先生のyoutube動画「椿の花/ツバキ」に
刺激と技法をいただきました。
毎回のことながら、最初は何を描いているのかわからないのが、
いつの間にやら存在感たっぷりのツバキが描き出されていました。
最初、まずバック(全面)から入られたのに驚きました。
“バックも含めた全体で描く”・・・その典型を見た気がしました。
更にはよく“水”を使っておられ、これが水彩画なんだと、改めて教えられました。
動画では花器に入ったそれでしたが、これを樹木に変えて描いてみました。
このツバキは全国多くの自治体の“木”や“花”になっているようです。
私が住んでいる川崎市では、“市民の木”が“ツバキ”となっています。
我が家の近くでも、やや小ぶりのツバキをよく見かけます。
小林幸子さんのヒット曲“花は越後の・・花は越後の・・雪椿”の
上越市の“市花”も“ツバキ”です。
故郷九州は結構多く、
家内の出身町(佐賀県上峰町)の“町木”が“ツバキ”ですし、
私の出身高校(明善高校)があった市(福岡県久留米市)の“市木”も“久留米つばき”です。
京都市の“市花”の一つが“ツバキ”。
岡田准一さん主演の「散り椿」、このタイトルの由来は、
京都の地蔵院の散り椿(花びらが一枚ずつ落ちる)とのことですが、
この作家・葉室麟さんはこの明善高校出身(10年ちょっと後輩 66歳の早さでご逝去)です。
故郷・久留米の椿と、奥深いところで、何か繋がったものがあったのかもしれません。
折も折、ケーブルテレビで昨日から
「椿三十郎」(黒澤明監督 三船敏郎主演)のシリーズが始まりました。
この絵を描いたからか 何やら、特別な思いで見入ったことでした。
映画の中で“椿”は、主人公の名前だけでなく、
白と紅(映画では白黒)の実際の花としても、重要な役割を果たしていました。
[註]
“ツバキ”との名称はウィキペディアからですが、
生物の分類学上ツバキ科/ツバキ属となっているからだと思われます。
市町での名称は、それぞれのホームページで掲載されている呼び方です。
[補記]
今日2月15日は私たち夫婦の父の命日です。
偶々日にちが一緒で、1/365の確率なので珍しいことでしょう。
私の方の父が53年前・55歳で、家内の父が46年前・67歳で、でした。
先日家内も80歳を迎えることができ、何より両親に感謝しているところです。
作品は椿全体の色合い・濃淡、バランス等の特徴が見事に描かれていると思います。中央に開花している花もさることながら、右下に間もなく開花するぞと言わんばかりの花も良いですね。
描くときにバックからとは考えてみれば成程と納得しました。
この作品、その元気さやみずみずしさ、私の感覚では丹沢の麓にたたずむ山の椿です。
花瓶に飾られた花とは違う印象は描き方にもあるのですね。