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榛名山麓の今年の締めは今までバラバラで通過した小ルートを一巡する事にした。
いわば山麓藪ルートの一気通貫だ。狙いは鷹ノ巣山を西から東に乗り越して
ガラメキ温泉へ、その裏手の沢と崖を這い登って昔の町村分岐の1090m峰。
そこから西北に転じて柏木山を相馬に向って西に乗り越え、鞍部から南に
直滑降して相馬山表登山口に合流して鷹ノ巣林道に帰ってくるというもの。
今日は採石場のダンプの往来を気にしながら28号線。山手に入る前にスルス
らしき小さなトンガリが良く見える。榛名は少し角度が変わると様々な姿に
変容するな。
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いつもの黒岩下に駐車して未だ人の取り付いていない岩壁を見上げながら
鷹ノ巣林道を下る(10.17)。雨で濡れた舗装路が少し凍結気味に光るので
ユックリと。
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水量の多い第一の沢を越えると林道は南に転換、この角で数年間行方不明
だったガラメキの道標を草叢の中で発見。良く見えるところに置き直し
(10.28)。
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少し進んで西登山口着。藪に塞がれているのて標識付けたが写真は
ピンボケ(10.37)。
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入り口の藪を抜けて林に入ったら、上には絶対に上らずに直ぐに林道沿いに
東に向かう。ここは我慢我慢で幾つもの窪を横切ると前方に尾根の鞍部と
見られる明るい場所。
その直前にこんな道標、ここから左の雑木急登に突入してもよし、鞍部から
左に行っても同じ(10.57)。
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此の先、薄い踏み跡はあるが兎に角、杉林の中を前面のトンガリへ遮二無二
突貫するだけ。
杉林を抜けると明るい雑木になりテープが現れるが急登は変わらず枯葉で
踏み跡は見えない(11.09)。
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間も無く古い道標、左部分は微かに鷹ノ巣と読めるが右は000道としか
判らない(11.18)。
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漸く枯れ木に囲まれた岩場の山頂で二枚の頂上標識が出迎える(11.25)。
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枯れ枝の間から西の手前に黒岩と後は三つ峰か?
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真中は榛名富士と右脇に小さくスルス。
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第一段階終了で東に下山開始。凄い藪の尾根。途中で見なれない左右への踏み跡
発見、直ぐに探検気分で右に。小動物の大量の糞を見たりして、
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結局は正規ルートより離れた尾根や窪を下って東登山口より100㍍南で林道に
飛び出す(11.57)。樹幹にテープのある所。全くの無駄骨。
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通常の東登山口にはこんな白ポールがあり枝に白ビニール紐があるところ。
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林道を北上、2箇所の崩落現場を大急ぎで通過して第ニの沢を渡ると東進。
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ここの雨乞い故事を記す看板が樹幹から落下して放置状態(12.16)。
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東進を続けると変則四つ角、直進100㍍先にガラメキがある(12.34)。
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温泉跡に着いたが何時もの看板が見当たらない。かって樹上高くあったものが
何時の間にか落下して何年か草の上に置かれていた。まさか好事家が持ち去った
のではなかろうな?その看板はコンなものだった(12.38-12.59)。
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バイク若者先客あり、しきりに温泉の温度を探っている。声をかけると東京の
人でバイクでの秘湯巡りとか。ぬるいから入るの無理だと忠告したが、折角
来たからにはどうしても入ると頑固。男の裸を見ても仕方ないので近くの
日溜りで昼食と休憩。
さて、出発と腰を上げたらアレあれ、お兄さんホンとに入っているが、寒くて
出られないと泣きを入れている。

少し、雑談して此方はこの石碑裏から急登のガラ場の沢に取り付く。
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涸れ沢の筈が昨日かなり降ったのか岩の下は流れが出来て靴はグジャグジャ。
ズルズル滑るので中々登れない。崩落を起こさないように慎重に進むがどうしても
駄目、右の稜線に這い上がるがこれは早過ぎで予定線より右に寄り過ぎた。
胸突き八丁のヤセ尾根を辿るがこれも崖の様で無理。仕方なく再び窪に戻ると
下が軽石粒と落ち葉の混合でズルズル落ちるだけ。掴まる雑木を決めて杖を
補助にして一本一本クリヤして行く。落ちたら際限がないので恐怖。
漸く岩ピークが見えたので其方に向かって斜め登り。漸く岩を掴んで一休み。
(13.39)
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直ぐ近くの山にはアンテナ設備があるので雄岳、
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此方の峻峰は相馬かな?
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だが登りはマダマダ続く。やがて杉林に突入するが、右にも尾根が流れる。
かってそれを下って判らない林道に出た所で雷に合い閉口した事がある。
今度は左への大稜線の急登を進むと右の窪入り口に赤テープ、ここを右に下れば
榛名カントリーの西端3番ホールのグリーン上に出る(13.54)。
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更に登ると漸くポイントとしていた1090m地点。ここには珍しい古道標。
北面には右・相馬村、左・伊香保町と
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南面には右・桃井村、左・相馬村。
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このピークは昔の町村境界ポイントだったのだ(14.07)。
だが、現在は相馬も桃井も合併で消滅している。
桃井は1889年に山子田・新井・長岡村の合併で誕生、1959年に榛東になつて
消滅。一方の相馬はやはり1889年に広場場・柏木の合併で誕生するも
一部は箕郷を経て高崎市、一部は桃井を経て榛東村に合併で消滅している。
ここからはヤセ尾根を柏木山に進むが幾つものピークやコブがあつて一筋縄では
行かない。
やがて前山の連続ピーク、乗り越しは無理で迂回だが前回は北側を迂回したので
今回は南側の迂回路を探る。急斜面の足巾一つの踏み跡を辿るが岩壁下で立ち往生。
スゴスゴと元の位置に戻って北迂回路へ。90度廻ると見覚えのある目印(14.42)。
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前面崖なのでここからピークに向かって直登、手前で右に逃げて稜線へ。
いくつもの小ピークが岩尾根で繋がれているが、こんな木の柱もある。
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藪の凄い強烈に応えるコブを二つ乗り切つた所で転倒。手にしていたカメラは
三脚つけたまま落ち葉の斜面を50mぐらい落下。時間を掛けて救済するもヘトヘト。
藪を掻き分けてこの山稜西端の柏木山に到着(15.14)。予定より遅くで日暮れまでに
帰着は絶望的。錐の先のような狭い頂上には新旧二つの三角点と
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文字の消えた標識。
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かつてはコンなものだったのに。修復用具を持たずに残念。
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直ぐに相馬を正面に見て下山開始。とはいっても藪を掻き分け急降するだけ。
何とか鞍部、目印もあって南に下る踏み跡(15.20)。
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下山道は大きなジグザグ道、落ち葉が堆積して少々判り難いが転回角には必ず
こんな赤杭があってご親切様。
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何回が蛇行を繰り返すと右の窪から直降。
目印も多数で迷いはない。沢を右に渡って杉林。出来るだけ右に寄って下ると
右の崖下に作業道。
崖の崩れから道に降り立つ(15.50)。この道は相馬山表口に繋がる。
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僅かの距離で鷹ノ巣林道、今日の爺イ(15.55)。
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薄暗い林道を短足飛ばして急ぐが遂に途中でビームライト点灯、黒岩が墨絵の様。
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駐車場所に到着は16.43、前半に時間が掛かり過ぎたし、迂回路のやり直しや
カメラの救出の為の時間も余計だったがハンターにも会わなかったので良しと
するか。
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いわば山麓藪ルートの一気通貫だ。狙いは鷹ノ巣山を西から東に乗り越して
ガラメキ温泉へ、その裏手の沢と崖を這い登って昔の町村分岐の1090m峰。
そこから西北に転じて柏木山を相馬に向って西に乗り越え、鞍部から南に
直滑降して相馬山表登山口に合流して鷹ノ巣林道に帰ってくるというもの。
今日は採石場のダンプの往来を気にしながら28号線。山手に入る前にスルス
らしき小さなトンガリが良く見える。榛名は少し角度が変わると様々な姿に
変容するな。
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いつもの黒岩下に駐車して未だ人の取り付いていない岩壁を見上げながら
鷹ノ巣林道を下る(10.17)。雨で濡れた舗装路が少し凍結気味に光るので
ユックリと。
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水量の多い第一の沢を越えると林道は南に転換、この角で数年間行方不明
だったガラメキの道標を草叢の中で発見。良く見えるところに置き直し
(10.28)。
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少し進んで西登山口着。藪に塞がれているのて標識付けたが写真は
ピンボケ(10.37)。
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入り口の藪を抜けて林に入ったら、上には絶対に上らずに直ぐに林道沿いに
東に向かう。ここは我慢我慢で幾つもの窪を横切ると前方に尾根の鞍部と
見られる明るい場所。
その直前にこんな道標、ここから左の雑木急登に突入してもよし、鞍部から
左に行っても同じ(10.57)。
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此の先、薄い踏み跡はあるが兎に角、杉林の中を前面のトンガリへ遮二無二
突貫するだけ。
杉林を抜けると明るい雑木になりテープが現れるが急登は変わらず枯葉で
踏み跡は見えない(11.09)。
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間も無く古い道標、左部分は微かに鷹ノ巣と読めるが右は000道としか
判らない(11.18)。
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漸く枯れ木に囲まれた岩場の山頂で二枚の頂上標識が出迎える(11.25)。
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枯れ枝の間から西の手前に黒岩と後は三つ峰か?
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真中は榛名富士と右脇に小さくスルス。
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第一段階終了で東に下山開始。凄い藪の尾根。途中で見なれない左右への踏み跡
発見、直ぐに探検気分で右に。小動物の大量の糞を見たりして、
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結局は正規ルートより離れた尾根や窪を下って東登山口より100㍍南で林道に
飛び出す(11.57)。樹幹にテープのある所。全くの無駄骨。
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通常の東登山口にはこんな白ポールがあり枝に白ビニール紐があるところ。
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林道を北上、2箇所の崩落現場を大急ぎで通過して第ニの沢を渡ると東進。
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ここの雨乞い故事を記す看板が樹幹から落下して放置状態(12.16)。
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東進を続けると変則四つ角、直進100㍍先にガラメキがある(12.34)。
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温泉跡に着いたが何時もの看板が見当たらない。かって樹上高くあったものが
何時の間にか落下して何年か草の上に置かれていた。まさか好事家が持ち去った
のではなかろうな?その看板はコンなものだった(12.38-12.59)。
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バイク若者先客あり、しきりに温泉の温度を探っている。声をかけると東京の
人でバイクでの秘湯巡りとか。ぬるいから入るの無理だと忠告したが、折角
来たからにはどうしても入ると頑固。男の裸を見ても仕方ないので近くの
日溜りで昼食と休憩。
さて、出発と腰を上げたらアレあれ、お兄さんホンとに入っているが、寒くて
出られないと泣きを入れている。
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少し、雑談して此方はこの石碑裏から急登のガラ場の沢に取り付く。
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涸れ沢の筈が昨日かなり降ったのか岩の下は流れが出来て靴はグジャグジャ。
ズルズル滑るので中々登れない。崩落を起こさないように慎重に進むがどうしても
駄目、右の稜線に這い上がるがこれは早過ぎで予定線より右に寄り過ぎた。
胸突き八丁のヤセ尾根を辿るがこれも崖の様で無理。仕方なく再び窪に戻ると
下が軽石粒と落ち葉の混合でズルズル落ちるだけ。掴まる雑木を決めて杖を
補助にして一本一本クリヤして行く。落ちたら際限がないので恐怖。
漸く岩ピークが見えたので其方に向かって斜め登り。漸く岩を掴んで一休み。
(13.39)
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直ぐ近くの山にはアンテナ設備があるので雄岳、
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此方の峻峰は相馬かな?
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だが登りはマダマダ続く。やがて杉林に突入するが、右にも尾根が流れる。
かってそれを下って判らない林道に出た所で雷に合い閉口した事がある。
今度は左への大稜線の急登を進むと右の窪入り口に赤テープ、ここを右に下れば
榛名カントリーの西端3番ホールのグリーン上に出る(13.54)。
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更に登ると漸くポイントとしていた1090m地点。ここには珍しい古道標。
北面には右・相馬村、左・伊香保町と
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南面には右・桃井村、左・相馬村。
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このピークは昔の町村境界ポイントだったのだ(14.07)。
だが、現在は相馬も桃井も合併で消滅している。
桃井は1889年に山子田・新井・長岡村の合併で誕生、1959年に榛東になつて
消滅。一方の相馬はやはり1889年に広場場・柏木の合併で誕生するも
一部は箕郷を経て高崎市、一部は桃井を経て榛東村に合併で消滅している。
ここからはヤセ尾根を柏木山に進むが幾つものピークやコブがあつて一筋縄では
行かない。
やがて前山の連続ピーク、乗り越しは無理で迂回だが前回は北側を迂回したので
今回は南側の迂回路を探る。急斜面の足巾一つの踏み跡を辿るが岩壁下で立ち往生。
スゴスゴと元の位置に戻って北迂回路へ。90度廻ると見覚えのある目印(14.42)。
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前面崖なのでここからピークに向かって直登、手前で右に逃げて稜線へ。
いくつもの小ピークが岩尾根で繋がれているが、こんな木の柱もある。
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藪の凄い強烈に応えるコブを二つ乗り切つた所で転倒。手にしていたカメラは
三脚つけたまま落ち葉の斜面を50mぐらい落下。時間を掛けて救済するもヘトヘト。
藪を掻き分けてこの山稜西端の柏木山に到着(15.14)。予定より遅くで日暮れまでに
帰着は絶望的。錐の先のような狭い頂上には新旧二つの三角点と
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文字の消えた標識。
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かつてはコンなものだったのに。修復用具を持たずに残念。
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直ぐに相馬を正面に見て下山開始。とはいっても藪を掻き分け急降するだけ。
何とか鞍部、目印もあって南に下る踏み跡(15.20)。
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下山道は大きなジグザグ道、落ち葉が堆積して少々判り難いが転回角には必ず
こんな赤杭があってご親切様。
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何回が蛇行を繰り返すと右の窪から直降。
目印も多数で迷いはない。沢を右に渡って杉林。出来るだけ右に寄って下ると
右の崖下に作業道。
崖の崩れから道に降り立つ(15.50)。この道は相馬山表口に繋がる。
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僅かの距離で鷹ノ巣林道、今日の爺イ(15.55)。
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薄暗い林道を短足飛ばして急ぐが遂に途中でビームライト点灯、黒岩が墨絵の様。
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駐車場所に到着は16.43、前半に時間が掛かり過ぎたし、迂回路のやり直しや
カメラの救出の為の時間も余計だったがハンターにも会わなかったので良しと
するか。
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明けましてオメデトウ御座います。
カズさんがサイトから消えてしまったとあちこちで
心配してますよ!
お元気の様子で何よりでした。今年も宜しく。
柏木山標識は今年新調します。
しばらくアグレッシブな山歩きが出来なくてというよりも人生の大きな転換期がありましてもっぱら近くの水沢山ばっかりしか行けませんでしたが、以前から気になっていたガラメキ温泉からのルートを歩いてみようと採石場から分かれる林道を歩き始めて右の尾根に上がってそのまま柏木山に行っちゃおうと思いましたが、手前頂上に杉の植林されているピークの南面は崩壊地で尾根上もチョッと切れている部分があり無理をせず撤退して右下に竹薮と堰堤が見えて若しかしたらガラメキ温泉かなと思って降りたら案の定そうでした。マンホールの蓋を開けると相変わらず沢蟹が元気でいました。温度はとても入れる気分にはなりません。一休み後そのまま沢のガレ場を登り途中に右に上がるここでは立派な道があり、捨てられた銃弾もありました。一尾根から道は消えてそのまま尾根を登って行くとやはりガレ場に突き当たりますが、斜めにトラバースしている獣道を利用して這い蹲りながら登るとそこはゴルフ場との境の尾根でしばらく行くと爺イさんの赤テープを発見しました。柏木山南面の雑木林は気分のいい場所ですがそこから急登が待ってます。頂稜になるともうさすがというかツツジの柴藪が煩いですが、一瘤黒髪山方面のいい展望場所があり、頂上よりもいいですね。いくつかの瘤を超えると懐かしの柏木山に到着。爺イさんの標識も細い板切れで変でしたが、とにかく黒髪山が凄い迫力で神々しいです。表口の登山道はよくぞあんなとこをわざとつけたりと思います。でも越後の八海山の場内口もあんなもので、修験道のコースなんでしょうね。柏木山は麓の柏木沢と関係あるんだと今回登ってて気づきました。
我々が言う登山道とか踏み跡などは元々は彼等の
生活道路だったのでしょう。
よくトンガリ山で鉢巻の様に山を巻く踏み跡があり、辿っても
上に登れないでぐるぐると廻るだけ、と云う経験がありますが
あれなんかは完全に猪の餌場周回道路らしいとは某ベテラン
の話。
それにしても相馬表口2回も突破は凄いですね。昔の人はあのコースを軽々と行ったのかと思うと驚愕です。
私はこの秋に相馬山表口から2回、山頂を目指しましたが、いづれもカモシカ君に遭遇しました。最初は「落石かっ!?」と思いましたが、音が横っ走りで近づいて来て、目の前に姿を表しました。(鹿よりは一回り大きい)「なんだおめぇ」と言われたのかも?しばらくガンを飛ばしあいましたが、やがて彼は人が立っていられないような急斜面を、横っ走りに馬のように駆けて行きました。私はというと、両手両足を使い、虫けらのように岩を登る…山においては彼らより、人間の方が下等動物と思い知らされました。