健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

肝臓がんに対する新たな治療法

2011-09-05 08:30:58 | 研究
抗がん剤が効かない進行期の肝臓がんに対し、がん細胞の増殖に必要な鉄分を除去することで進行を抑えることに成功したというニュースが(YOMIURI ONLINE)。患者さんとその家族にとっては朗報ですね。肝臓がんは切除しても再発しやすく、進行すれば抗がん剤の治療効果がなくなる場合も多いそうです。体内の鉄分を尿と一緒に排出する「鉄キレート剤」と呼ばれる薬剤を患者の肝臓動脈に直接投与する臨床研究を実施したそうです。末期の肝臓がん患者10人に対し、隔日で平均2か月間注入したところ、2人でがんが縮小し、3人で進行がほぼ止まったそうです。重い副作用も確認されなかったそうです。しかし、残り5人には治療効果はみられなかった。鉄キレート剤を使った治療は、他の臓器のがんにも応用できると考えられるそうですが、肝臓は鉄分を蓄積する性質があるため、効果が表れやすいとみられると考えられるそうです。抗がん剤に代わる新たな治療法として今後注目されますね。
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