健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

骨再生を促す

2011-09-17 08:33:37 | 研究
古くなった骨を壊す細胞である破骨細胞を増やし、骨の新生サイクルを促すたんぱく質が「骨細胞」という細胞から作られていること確認したというニュースが報道されています(YOMIURI ONLINE)。骨が作り替えられる時、表面にある破骨細胞が一度古い骨を壊し、骨芽細胞が新しい骨をつくります。この時、骨の深部に埋まっている骨細胞はこうした仕組みを調節すると考えられてきたが、取り出すのが難しいため、詳しく分析されていなかったそうです。遺伝子操作で骨細胞だけが光るマウスをつくり、光を目印にして骨細胞だけを取り出すことに成功し、骨細胞が破骨細胞を増やすたんぱく質をたくさん作っていることを確認したそうです。さらに、骨細胞がこのたんぱく質を作れないようにした遺伝子改変マウスでは、古い骨がたまりもろくなる「大理石骨病」になったそうです。骨は破壊と新生のバランスが大切です。骨粗鬆症やがんの骨転移などは破骨細胞の働きが強すぎ、大理石骨病では弱すぎると考えられています。現在は、骨を壊す働きを抑える治療薬が開発されているが、今回の発見は骨の破壊を促して大理石骨病などに効く薬の開発に役立つ可能性があるそうです。
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