健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

抗生物質耐性遺伝子

2014-05-02 08:30:32 | 研究
少し注意が必要な記事を1つ紹介します。牛糞堆肥は野菜の栽培によく使われているそうですが、ウシの糞には微生物の抗生物質耐性を高める可能性のある多様な遺伝子が含まれていることが明らかになったそうです(AFPBB NEWS)。研究結果によると、これらの遺伝子はウシの消化管に存在するバクテリアに由来するもので、これらの遺伝子を持つスーパーバグ(抗生物質が効かない超強力細菌)が、ヒトに感染するようになる恐れもあるそうです。この研究は米国コネティカット州で4頭の雌牛から採取した糞便サンプル5点を調べたもので、80種の抗生物質耐性遺伝子が見つかったというのです。見つかった遺伝子の約75%はあまり知られていないもので、遺伝子配列の分析によって既知の遺伝子とは遺伝的に遠縁であることが分かったそうです。これらの遺伝子を導入した実験室株の大腸菌は、ペニシリンやテトラサイクリンなどのよく知られた抗生物質の一部に耐性を持つようになったというのが問題ですね。主に成長を促進させる目的で、ウシの4倍もの抗生物質を投与されることもあるニワトリからは、より多くの抗生物質耐性遺伝子が発見されているそうです。
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