健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

食物繊維によって食欲が抑えられる仕組み

2014-05-13 08:30:49 | 研究
腸内で消化された食物繊維から放出された分子が、飢餓状態を制御することが知られた脳領域に作用して、食欲を抑制することが明らかになったという研究結果が発表されたそうです(Natureasia.com)。食物繊維を豊富に含んだ食事が「健康に良い」理由の解明が進むと考えられているようです。大部分の欧米の加工食品には精製した砂糖と脂肪が多く含まれていますが、発酵性繊維はわずかしか含まれていないそうです。これまでの動物研究では、腸内微生物による食物繊維の発酵によって、食物摂取量全体と体重が減ることが明らかになっているそうです。ですが、こうした効果の原因は腸内での食欲抑制ホルモンの分泌だとされてきたそうです。今回の研究では、食物繊維の発酵も脳に対して直接的な食欲抑制作用のあることがを明らかにしたものだそうです。マウスの研究において、腸内微生物による発酵の結果として食物繊維から短鎖脂肪酸の酢酸塩が放出され、蓄積して、飢餓状態を制御する脳領域として知られる視床下部の神経細胞において変換されることが分かったというもののようです。また、食物繊維または純粋な酢酸塩をマウスに与える実験で、食物摂取量が急減し、食欲の抑制と一致する脳内での神経活動のパターンが誘導されたことも報告しているようです。もし今回の研究結果がヒトにおいて確認されれば、発酵性食物繊維の摂取量を増やすことが、有効な体重管理のための実現可能な戦略である可能性が示唆されることになるそうですが・・・・・・。発酵性食物繊維ですか・・・・・。
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