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豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

ノーベル生理学医学賞

2018-10-02 08:30:21 | 研究
ノーベル生理学医学賞

2018年のノーベル生理学・医学賞が、免疫を抑制する働きを持つ分子「PD―1」を発見した本庶佑・京都大特別教授ら2人に贈るという発表がされたそうです(YOMIURI ONLINE)。薬でこの分子の働きを抑えて、人間がもともと持っている免疫力を回復させる「がん免疫療法」に道を開いたことが高く評価されたそうです。本庶氏は1992年、免疫細胞の表面に新たな分子があることを発見し、PD―1と命名。この分子が、がん細胞などを攻撃する免疫細胞の機能を弱めるブレーキとして働くことを突き止めたそうです。がん細胞の多くは、PD-1などの分子の働きを高める物質を出して免疫細胞による攻撃力を弱め、成長を続けるそうです。逆にこの働きを妨げれば、免疫細胞の攻撃力が復活し、がんは縮小すると考えられているそうです。本庶氏は、分子の働きを薬で抑える方法によるがん治療効果を2002年にマウスの実験で確認。この研究成果を基に、小野薬品工業などが開発したがん治療薬「オプジーボ」は、従来の抗がん剤が効きにくい難治性の皮膚がんや肺がんなどに対する新薬として実用化されているそうです。日本のノーベル賞受賞は26人目。生理学・医学賞の受賞は、利根川進・米マサチューセッツ工科大教授(1987年)、山中伸弥・京都大教授(2012年)、大村智・北里大特別栄誉教授(15年)、大隅良典・東京工業大栄誉教授(16年)に次ぎ、5人目。生理学の研究者として非常にうれしいニュースです。

https://www.yomiuri.co.jp/science/20181001-OYT1T50079.html?from=ytop_top
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