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納戸の奥に眠っている箱を久しぶりに出してみると…
買い集めていた45年前の週刊ベースボールを読み返しています

# 760 週間リポート 日本ハムファイターズ

2022年10月05日 | 1977 年 



泣きたい気持ち分かります
右脇腹の肉離れが治ったと思ったら直ぐに同じ箇所を再発して1ヶ月の療養生活を送っていた富田選手が5月24日に戦列復帰した。復帰戦の第1打席でさっそく右前打するなど元気な姿を披露した。これで大沢監督も一安心と思いきや、今度は小田選手がオープン戦の頃から痛めていた右足が三度目の肉離れを発症していよいよダウン。「痛い箇所を庇ってやってきたがもう限界」と顔をしかめる小田選手。富田選手が復帰してレギュラー陣が揃い、いよいよ大暴れしてパ・リーグを盛り上げようと考えていた大沢監督は「一体いつになったらベストメンバーが組めるのか…」とガックリ。

試合には出ているがウイリアム選手も右足太腿を軽い肉離れで守備には就かずDHに。足の痛みで腰のキレが悪くなり調子は落ち気味。一時は打率が3割近くあったが、アッという間に2割5分台まで下がってしまった。「ロッテのリー選手とは言わないが、もう少しピリッとした助っ人がいてくれたらなぁ」と首脳陣からは場合によっては後期からは両外人に代わる新しい助っ人を要望する声がフロント陣に送られているらしい。とは言うもののシーズン途中からの新外人となると日本の投手に馴れるまで時間がかかる。一番良いのはミッチェル・ウイリアム両選手がガンガン打つことだ。


フン!なにが3強の争いだ!
「何が " 3強(阪急・南海・近鉄)" の争いだ!阪急が首位に立ったか知らんが3強とやらを次の対戦で痛めつけてやる!」と久々に大沢監督の鼻息は荒かったが、5月20日からの対阪急・近鉄戦は5連敗を喫した。それを知った野村監督は5月28日からの日ハムとの " みちのくシリーズ3連戦 " を前に「ウチもたっぷりハムを食べさせて頂く」と自信満々だった。この日までの対日ハム戦は7勝1敗2分けと圧倒していただけに余裕しゃくしゃくだったのも無理はない。野村監督は山陰路で阪急と近鉄が対戦し星を潰し合っている間にあわよくば3連勝し首位進出を目論んでいた。

ところが青森・八戸での初戦は日ハム先発・高橋直投手に抑えられ2対6で完敗。翌日のダブルヘッダー第1試合は高橋一投手に5対10で、第2試合はベテラン野村投手に今季初勝利を献上し3連敗。大沢監督は「どんなもんでぃ」とタンカをきった。この日ハムの予想外?の奮闘で阪急が首位に躍り出た。本命の阪急が首位に立ちこのまま前期優勝を手にすると世間は見ているが大沢監督は「今度は阪急イビリをやるで」と6月7日からの4連戦を前に腕をぶす。対阪急戦はここまで4勝4敗の五分だが内容的には優っている。無類の阪急キラーの高橋直投手は相変わらずで、高橋一三・野村・佐伯投手が出揃い前期優勝の大波乱を狙っている。


強い!とにかく強い!
「強いねぇ」「凄いじゃないの」が日ハムベンチを訪れる人達の合言葉になっている。まさに破竹の快進撃だ。5月末の対南海戦青森シリーズから始まった連勝は一旦「6」でストップしたが、次の対クラウン戦・阪急戦・ロッテ戦で再び6連勝。14試合で12勝1敗1分けと猛スピードで借金「11」をアッという間に返済した。「これまで5連敗、6連敗と散々負けて続けたこともあったからこれくらい勝ってもバチは当たらんだろ。残りの試合(この時点で8試合)も全部勝ったるで」と大沢監督の威勢はよい。この快進撃は前期では「遅すぎた春」になってしまったがファンの間では後期優勝への期待は高まっている。

看板の投手陣がようやく揃った。開幕から順調だったのはエース高橋直投手くらいで高橋一投手はヒジと肩を痛めて出遅れた。どうにか持ち直してからは4連勝。それも対クラウン、阪急を連続して完封勝利。南海戦から通算21回 1/3 イニング無失点だ。開幕からなかなか勝てなかった野村投手や佐伯投手も今季初完投で両目が開いた。四本柱の他にも新鋭の宮本好投手に先発ローテーション投手として目途が立ち、中継ぎ投手の江田・村上投手、抑えの宮本幸投手は好調を維持している。故障者が続いていた野手陣は座骨神経痛が治った服部選手は一軍に戻り、肩を脱臼した上垣内選手も後期復帰を目指して多摩川で調整中だ。

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