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納戸の奥に眠っている箱を久しぶりに出してみると…
買い集めていた45年前の週刊ベースボールを読み返しています

# 506 ツバメ番地獄耳

2017年11月22日 | 1985 年 



オープン戦でルーキー大賞を受賞して今季の飛躍が期待された池山選手が苦しんでいる。オープン戦の打率3割超え・4本塁打で一躍、新人王候補に祭り上げられたが開幕すると24打数2安打とバットから快音は聞かれず、打率は1割を切ってしまい5月13日にとうとう二軍落ちしてしまった。悪い事は重なるもので7月中旬に戸田での練習中、ノックの打球が顔を直撃して前歯を折ってしまった。傷の痛みと差し歯の治療費の出費で二重の痛み。「これをキッカケにしてイチから出直しです。今季中に必ず一軍に戻ります」と決意を新たにする池山だった。

北海道留萌市出身で昭和56年に道民栄誉賞を受賞した若松選手が故郷へ錦を飾った。6月21日からの北海道遠征(対広島戦)で第1戦こそ無安打に抑えられたが、第2戦にはスタンドに両親(父・竹四郎さん、母・ミサオさん)をはじめ親戚一同が応援に駆けつけた前で今季6度目の猛打賞。試合後には大枚10万円を叩いて一同を食事に招いた。「わざわざ僕を応援しに来てくれたんですからこれくらいの事はして当たり前(若松)」と太っ腹な所を見せた。さすがチームイチの高給取り(推定5千万円)である。

荒木投手が頑張っている。とは言っても二軍での話だが、6月23日のロッテ戦で完投勝利して6勝目をマークしイースタンのハーラーダービーのトップを快走している。「体調がすごくいい。二軍の方がノビノビ投げられる、なんて言ったら怒られるかな(笑)」と口も表情も一軍にいた頃とは雲泥の差で明るい。土橋監督は「このところ尾花、梶間、ビーン以外の先発陣がヨロヨロでローテンションが組めない。早く帰って来て欲しい」と荒木の復帰を心待ちにしている。

僕(青島選手)が乗っているのは東芝に入社した昭和56年に買ったホンダのシティです。当時は最先端のオシャレな車でしたが3万キロぐらい走ったので、そろそろ買い替え時かなと思っています。ジュニアオールスター戦でMVPになって賞金の100万円を取ったら新車にしようと考えてます。次は格好いいスポーツカーがいいですね。なので僕が打席に入ったら盛大な声援をお願いします!


土橋内閣に不協和音。低迷脱出には高野、宮本の奮起以外なし
4月は2勝11敗1分け。5月は7勝12敗1分けと負け越しが続くヤクルトだが6月になっても上昇する気配は見られない。原因は投手陣の崩壊。比較的安定しているのは尾花(5勝4敗)、梶間(4勝8敗)、ビーン(2勝1敗)くらいで先発も中継ぎ・抑えも駒不足状態が続いている。特に高野と宮本の絶不調さは目を覆うばかり。昨季は新人ながら開幕投手を務め10勝(12敗)した高野は2勝8敗、宮本は1勝6敗と大きく負け越している。土橋監督も「2人とも黒星がせめて半分くらいならいいんだけど。高野は2年目のジンクスを気にし過ぎ。宮本は強気なのはいいけど一本調子でホームランを打たれ過ぎ」と愚痴の殆どが高野と宮本に対するものばかり。

そんな弱体投手陣も6月に新戦力ビーンが加入してからは5勝6敗3分けと遅まきながら立ち直りの兆しが見え始めた。首位を走る広島の連勝を二度に渡って阻止するなど沈滞ムードを徐々にではあるが解消しつつある。一時は今季から入閣した神谷作戦コーチ、猿渡コーチ、山本コーチの " 旧東映派 " と " 生え抜き派 " の大矢・安田コーチらの不協和音が表面化し選手間にはシラケムード漂い、チームは空中分解寸前だったが「俺が全責任を持つから選手がプレーに集中できるようにサポートしてやって欲しい」と土橋監督のさながら辞表を懐に忍ばせているかのような説得で両派は和解した。最下位脱出にはチーム一丸となる事が必須条件だ。

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