静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

航海専攻と機関専攻

2023年08月01日 12時00分00秒 | 実習
8月1日 火曜日
生徒が夏休みに入って10日経ちましたが、ブログはもう少し続けます。
生徒達は夏休み明けの2学期から航海専攻と機関専攻に分かれますが、その希望も出揃いました。今年度の生徒は機関専攻の希望者が多いようですが、それぞれの希望に沿って専攻分けをする予定です。生徒達と話をすると、船を操縦したいとか、機械をいじるのが好きだからという理由で初めから専攻を決めている者もいれば、1学期の授業(航海・機関それぞれ基本の授業があります)を受けてみて、どちらがより自分に向いているか判断する者もいるようです。
では航海専攻、機関専攻を選ぶと何が違ってくるのでしょうか?1学期は漁業全般について学んできましたが、2学期以降は、大型船舶の幹部乗組員に必要な海技士(かいぎし)資格の筆記試験合格を目指して、より専門的な学習をします。海技士の資格には航海と機関があって、それぞれに等級があります。大型漁船の船長・航海士を目指すのであれば航海の資格を、機関長・機関士を目指すのであれば機関の資格を取得する必要があります。航海士は操船の責任者でトップは船長です。機関士はエンジンなどの機関を管理する人でトップは機関長です。この海技士が、業界ではすごく不足していて問題となっています。海技士資格があれば、数少ない資格持ちの漁師として、幹部船員としての道が開けます。早い人は20代で500トンクラスの漁船で船長や機関長になる人もいます。
もちろん漁師になってから勉強して海技士資格を取得することも可能です。しかし仕事をしながら勉強するのは大変なことです。海技士の勉強ができることも、学園に来る大きなメリットです。たとえば水産高校の場合、学科によって卒業時点で5級の筆記試験合格の資格が得られ、さらに2年間の専攻科を卒業すると3級海技士の資格が得られます。学園には、中学卒業して入学する者もいれば、普通科高校や商業高校、工業高校など、一旦は水産とは別の道に進んだ者も入学してきますが、いずれも1年間、専門の勉強をすることで5級以上の筆記試験に約8割(過去5年平均)の生徒が合格し、近年は毎年3級合格者も出ています。あとは乗船履歴がついた時点で、身体検査と口述試験を受ければ晴れて海技士の資格が得られます。遠洋・沖合の漁師を目指すのであれば、しっかり学んで資格をとることをお勧めします!

遠洋航海実習での航海当直の様子

機関当直の様子

漁業高等学園を「見て、知って、体験する」をテーマに、オープンキャンパスを8月16日(水曜日)と翌日17日(木曜日)に開催します。参加申し込み受付中です。オープンキャンパスの詳細は7月25日のブログをご覧ください。参加申し込みはこちらから https://gyogaku.com/application/






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