静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

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漁業無線についての講義

2024年10月04日 11時35分39秒 | 授業・講演
9月27日

第一級海上特殊無線技士の免許取得に向けて、静岡県無線漁業協同組合の鹿島通信士を講師に迎え、同組合が持つ無線局の業務について紹介していただきました。

そもそも、第一級海上無線技士免許取得の必要性についてですが、漁船などに搭載された無線設備の操作は、原則として総務大臣の免許を受けた無線従事者が行います。
航海区域や無線機の能力により必要とされる無線従事者資格は異なり、遠洋域で操業する漁船では第一級海上特殊無線技士又はより上位の免許が、沿岸域で操業する漁船では第二級海上特殊無線技士又はより上位の免許が必要となります。
また、船員資格の国際基準を定めた「船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約(STCW条約)」により、無線設備を有する20トン以上の船舶に乗船する甲板部職員(海技士(航海))は、無線従事者資格が必要となります。
そこで、当学園では、日本無線協会に依頼し第一級海上特殊無線技士の受託講習会を開催しています。


話しがそれてしまいました。
鹿島さんの講義内容を紹介します。
○ 通話表による伝達
発音が似通っている文字を聞き間違えないように表現する方法で、無線局運用規則で定められています。
和文字を表現した和文通信表とアルファベットを表現した欧文通信表があります。
授業では欧文通信表を使った情報伝達を行いました。
(↑リンクからYoutubeでご覧いただけます)
欧文通信表でアルファベットは、「A=ALFA(アルファ)」、「B=BRAVO(ブラボー)」。「C=CHARLIE(チェリー)」・・・・・「Y=YANKEE(ヤンキー)」、「Z=ZULU(ズールー)」となっています。
実は、発音についても定められています。括弧書きのカタカナ表現は正しくはありません。
例えば、「GOOD」を伝える場合は、「GOLF、OSCAR、OSCAR、DELTA」と発信することになります。
生徒諸君は、資格取得に必要な技量となっていますので、講習期間だけでなくトレーニングしてくださいね。

○ 沖合定時連絡
無線局では、所属する漁船と1日4回定時に連絡を取り合っています。
ここで使われているのが、Q符号といわれるQを頭文字とした3文字の略記号で、規則で定められています。
例えば、「QRY=こちらの順位は,何番ですか(通信連絡に関して)。」、「QSA=こちらの信号(又は……(名称又は呼出符号)の信号)の強さは,どうですか。」などです。

モールス信号で意思疎通を図る上で、短い文字列で多くの情報を伝えられるQ符号は便利なものとなっています。

○ モールス通信
モールス信号により情報の伝達を行うことです。
「・=トン」と「-=ツー」でアルファベットや数字などが表現されます。これについても規則で対応関係が定められています。
鹿島さんが行うモールス通信は、とても軽快で、まるで音楽を奏でているような感じです。動画をとっていないことを後悔しています。
残念ながら、音楽のように聞こえているので、通信内容はまったくわかりませんでした。
プロの技は凄いですね。


鹿島さんありがとうございました。
9月30日の無線局を見学もよろしくお願いします。。



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