漁師になるための学校、漁業高等学園の平成29年度入学生の第2次募集を行うことになりました。
試験日は3月28日(火)です。願書締め切りは24日です。
詳しくはホームページをご覧ください。
http://www.pref.shizuoka.jp/sangyou/sa-940/recruit.html
学園での1年間を振り返っての作文の第二弾です。
これも、原文のまま載せてあります。
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高校を卒業して実家を離れて漁業高等学園での団体生活が始まった。漁学に来る前は、楽しみな気持ちがたくさんあったのを覚えている。二十人の友達とこの一年間暮らす。毎日楽しく過ごせると思っていた。だけど入学して二週間、環境が変わった事もありストレスで風邪を引いた。夜知らない間に泣いていたこともあった。正直帰りたかった。だけど漁師になることはあきらめたくなかった。この一年間は、漁師になるための準備期間だと思ってやってきた。座学、実習この学校の全てが漁師に直結していて覚える事が多く大変だった。だけど今になって考えれば漁師にとってはあたりまえなことだと思った。勉強では、全く知らない機関のことを覚えるのは大変だった。海技士試験直前で勉強し機関の楽しさを知り機関で良かったと思える。実習のロープワーク・バケ作り・網・知らないことだらけで漁師は魚を獲るだけだと思っていた。この学園で漁師という職業を改めて知った。
この1年間は、とても濃い一年だった。学園の団体生活では、自分をおさえて強調していかなければならないことを学んだ。辛かったことは、自分の考えが間違えていると早く気づけなかった事。頭をやわらかくして考えていれば、簡単に解決することがたくさんあったと思った。何が善悪かを決めるのは自分ではなく周りで見ている人である。この言葉を忘れない様にしたい。
学園で学んだことは、あまり覚えていない。だけど、いつか同じ局面に出会った時、思い出すであろう。
たくさんの事を学んだこの学園、先生方、本当にありがとうございます。
これからも頑張ります。
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漁師になりたい方の学園見学はいつでも受け付けています。
電話 054-626-0219
Eメール gyogaku@pref.shizuoka.lg.jp
園長のつぶやき
卒業式の後に作文を書いた彼に会い、入学当初になにが辛かったのかを尋ねました。
特定のなにかと言う訳でなく、書いてあるとおり家や友人と離れ、環境が大きく変わったことが、彼にとってはすごく大変なストレスだったようです。
家族と離れ、相部屋での共同生活。
どうってことない人もいるし、大変な人もいます。
我々も、彼がここまでの気持ちであったことは気がつきませんでした。
礼儀正しく、分別のある優等生でしたが、その裏で苦労を重ね、多くのことに気づいたことが分かります。
漁師になりたい気持ちを貫いてくれて良かったです。
なにより、苦労の分は間違いなく成長につながったと思います。
作文では「何が善悪かを決めるのは自分ではなく周りで見ている人である」と述べています。
私は朝礼で「善悪よりも、周りの人のためになっているかが重要だ」と言ったことがあります。
言葉は違いますが、仲間との良い関係を築き、役に立つ人を目指すことは同じです。
周りから愛され、良き社会人に育って欲しいと願っています。