札幌の水彩画家石垣渉さんが、百貨店では2度目となる個展を開いています。
目を引くのは「厳おごそか」(冒頭画像の右)。
80号を2枚横につなげた、M150号という、水彩としては破格の大きさです。
手前は、石垣さんが近年よくモティーフにしている雪の道。ザクザクの、荒れた路面です。
遠景には、利尻富士を参考にしたという大きな山容が描かれ、さらにその上に葉のない木がそびえて、写実的な絵が一気 . . . 本文を読む
道内書壇の最長老で、札幌のかな書家竹内津代さんの訃報が、けさ3月12日の毎日新聞と北海道新聞に載っていました。
9日に老衰で亡くなったとのこと。103歳。
毎日書道展名誉会員、北海道書道展参与。さわらび会最高顧問。
日本を代表する書家の中野北溟さんの100歳を祝う書展にも(おそらく)唯一年上として参加していたほか、昨年の北海道書道展にも出品するなどお元気な様子だったので、残念です。
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(承前)
続きです。人数が多いためすべての出品作を掲載することはできませんでした。ご容赦ください。
冒頭画像、左から
加藤宏子「習作」
下沢敏也「Re-birth」
泉修次「Gimme Shelter」
加藤さんは紙による作品。彫刻の表側と裏側について考えさせます。
陶で独自の世界をつくりだす下沢さん。今回は偶然か意図してか、わかりませんが、横向きの女性像に見えるのが珍しいです。
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いわゆる「小品展」という語からイメージされる展示よりも、一回りも二回りも見どころのある展覧会でした。
初日に行って、北海道新聞「サタデーどうしん」面の「展覧会」評に書きましたが、ブログでの紹介が遅くなってしまいました。
本来ならば、全員の画像付きで紹介すればいいのでしょうが、人数が多いので、そこはご容赦願います。
冒頭画像の手前は、鈴木隆(十勝管内中札内村)「Carmine 102」。 . . . 本文を読む
札幌市北区に2月にオープンした「写真とアートのギャラリーみどりの日記」で、週替わりで開かれているおーぷ人記念展。オーナー山本和龍美さんの人脈を反映して、多くの写真家が1点ずつ作品を持ち寄っています。
第1週はすでにご紹介しましたが、第2~4週も見に行っているので、ちょっとだけ会場の様子をお見せします。
冒頭画像は第2週。
左はギャラリーオーナーの和龍美さん「voice」。
うつって . . . 本文を読む
8日(土)
妻が自家用車を運転して、AOKI 新清田店や LUCKY 清田店へ。引き続き、豊平の斎場まで送ってもらい、國松明日香さんの焼香。たいへんな人出でした。I さんが仕事着(袈裟のこと)で来ていました。元文学館のNさん、版画のWさん、石彫刻のIさん夫妻、平面インスタレーションのUさん、陶芸会のNさん、染織のKさん、デジタルコラージュのKさん等々、知り合い多数で書き切れないほど。
帰り . . . 本文を読む
全国的な団体公募展「現展」の出品者と、道内の作家の交流を狙いに、2019年から毎年開かれているグループ展です。
今年は道内から8人、盛岡市から3人、長野県から1人の計12人が参加しており、絵画、写真、半立体など多彩な作品が並んでいます。
順不同で簡単に紹介してゆきます。
左は細川久美子「IRODORI・幻」。
細川さんの作品は、和紙に染料を染み込ませ、うつろっていく色彩の鮮やか . . . 本文を読む
PTPは「Press Through Package」の略。薬を透明なプラスチックとアルミで挟み、一粒ずつ取り出せるようになっているシートで、見たことがない人はいないでしょう。
薬を飲み終わったら捨てられるシートを「もったいない」と感じた、茶廊法邑 さ ろうほうむらのオーナー法邑美智子さんが2017年から、いわば画材として使い、段ボールに貼って絵を描いています。
きっかけは自らが大腸がんにか . . . 本文を読む
札幌市南区にある石山緑地は、石切り場の跡を、市と彫刻家集団CINQ(サンク)がよみがえらせた、スケールの大きな公園です。
CINQ のメンバーは札幌の彫刻家5人。その一人として、取材に出向いた筆者にあれこれ説明してくれたのが國松明日香さんでした。石山緑地の開園と筆者が文化部に異動したのが同じ1996年なので、同年だったはずです。
話の内容は覚えていないのですが、石を細工する喧騒やほこりが現場 . . . 本文を読む
今週は、札幌彫刻美術館友の会の会報「いずみ」の編集作業の合間に雪かきをしていた1週間でした。
5日間とも昼に麺類をゆでて家で食べ、外食無しという記録?もつくりました(焼きっぺ→赤みそラーメン→天ぷらそば→香港焼きそば→天ぷらそば。天ぷらはマルちゃんから出ているまるいヤツ)。
5日、札幌芸術の森美術館へ行き、また「マイ・ホーム(仮)」を見ました。 米坂ヒデノリさんのコーナーが胸にしみました。 . . . 本文を読む
最初にポスターを見たときに思ったことが2点あった。
一つは「マイ・ホーム」という題にちょっと「やれやれ」という気持ちになったこと。
もう一つは、釧路生まれで、一時期は空知管内栗山町にアトリエがあった米坂ヒデノリさんがなぜここに入っているのか、ということ。
前者についてごく乱暴に言うと、自分とその周囲の狭い範囲内に目を向けている作家が道内には非常に多いという印象がある。
たとえば風間サチ . . . 本文を読む
北海道を代表する彫刻家の一人、國松明日香さんが亡くなったという情報が入っています。
道内各地に多くの野外彫刻があります。
量塊性で勝負するのではなく、風や波のゆらぎを思わせるような軽さを感じさせる彫刻を作り続けました。
國松さんは1947年、小樽生まれ。
東京藝大に学び、はじめは版画の分野で第1回C.C.A.Cワールドプリントコンペティション(サンフランシスコ近代美術館 . . . 本文を読む
2024年12月~25年1月の続きです。
ご案内をいただいておりながら、アップが遅れたことをおわび申し上げます。
今回も、2カ月分を同じエントリ(記事)にまとめたいと思います。
この記事はもともと「2025年2月と3月の展覧会などの情報」として2月7日にアップしたものですが、3月6日に新しい情報を付けくわえてあらためてアップしました。
長いこと更新を怠っていて、申し訳ございません。
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(承前)
積丹温泉芸術祭への行き帰りに中央バス積丹線の車窓から撮った停留所の写真を貼ります。
ほとんどの停留所は通過するので、撮影は大変でした。
次は美国。小さいながらターミナル的機能を有しており、観光協会の事務所を兼ねているようです。
冬の北海道の厳しさが垣間見える画像だと思います。
これで一連の積丹関係の記事は終わりです。
ありがとうございました。
積丹線 . . . 本文を読む
文化庁が優れた芸術分野の実績を表彰する本年度の芸術選奨がきのう(3月4日)の各紙で報じられていました。
筆者は道新で、三宅唱監督(札幌出身)と、高橋義彦・北海学園大准教授(釧路出身)に、映画部門と評論部門の新人賞がそれぞれ贈られたことを知りました。
三宅さんは映画「夜明けのすべて」が昨年の日本映画最良の成果とされ、高橋さんは『ウィーン1938年最後の日々 オーストリア併合と芸術都市の抵抗』( . . . 本文を読む