
札幌の水彩画家石垣渉さんが、百貨店では2度目となる個展を開いています。
目を引くのは「厳か」(冒頭画像の右)。
80号を2枚横につなげた、M150号という、水彩としては破格の大きさです。
手前は、石垣さんが近年よくモティーフにしている雪の道。ザクザクの、荒れた路面です。
遠景には、利尻富士を参考にしたという大きな山容が描かれ、さらにその上に葉のない木がそびえて、写実的な絵が一気に幻想性を帯びてきます。
石垣さんは、北欧神話などに登場する「世界樹」を意識しているそう。地球を支えている「磁場」のようなものだと話します。
左右に幾筋も伸びていく雷鳴が、木の枝にも見えます。周辺には金色の丸い模様がおびただしく、降る雪のように点在していますが、これは「音」だとのこと。
近年、石垣さんは、神話などへの関心が高まっているそうです。
石垣さんの風景画を見ていると、一見、よくできた写実絵画のように見えながら、それにとどまらない深みを感じるのは、画家の世界に向き合うそういう精神性が秘められているからではないかと思うのです。
この「厳か」は昨年の水彩連盟展に出品したもので、道展にはこのサイズは出せません(石垣さんは双方の会員)。
石垣さんは水彩連盟を退会したそうで、今後の個展に、この大きさの作品が出るかどうか…。
近年取り組んでいるアクリル画の額装では、反射率の低い特殊なガラスを用いていて、とても見やすいです。
「朝焼けに染まる」「冬晴の大地」「残雪と新緑」など、いわゆる名所絶景ではなくありきたりの田園風景を描く石垣さん。その普通さかげんの中に、厳しい風土を生きる人たちの精神性が反映していると、筆者には感じられます。
2025年3月11日(火)~17日(月)午前10時~午後6時(最終日4時)
三越ギャラリー(札幌市中央区南1西3 三越札幌店9階)
※ギャラリートーク&作品解説:3月15日(土)午後2時~
石垣渉 水彩画の世界□ https://www.ishigaki-w.com/
□Facebook https://www.facebook.com/ishigakiwataru/
□Instagram @wataruisigaki
□twitter @wataru_ishigaki
過去の関連記事へのリンク
■第17回 水彩連盟北海道支部展 (2023)
■石垣渉 水彩画のせかい展 (2023)
2021年の北海道銀行のカレンダーに石垣渉さんの水彩画が選ばれた
■石垣渉展 水彩画の世界 (2020)
■石垣渉展~水彩画の世界~ (2018)
■石垣渉さんの新刊「ワンランク上を目指す 水彩画 水を操る15のテクニック」(日貿出版社)■平成29年度道銀芸術文化助成事業 石垣渉 水彩画の世界展 ~目の前に広がる風景~ (2018年3月)
■石垣渉 水彩画の世界展~太陽のある風景 (2017)
■第10回透明水彩展 コロコニ (2016)
■石垣渉水彩画の世界 -身近にある景色-
■透明水彩展コロコニ (2015、画像なし)
■第9回 水彩連盟 北海道札幌支部展 (2014)
■石垣渉 水彩画の世界展~10周年記念展 (2014)
■水彩連盟北海道札幌支部展 (2013年、画像なし)
【告知】石垣渉 水彩画の世界展~世界の景色と北海道の風景~(2013)
■石垣 渉 水彩画の世界展 ~地球~ (2012、札幌)
【告知】石垣 渉 水彩画の世界展 ~地球~ (2012、札幌)
【告知】透明水彩コロコニ (2011)
■2010年5月の個展
■石垣渉 水彩画の世界展 (2009年7月)
■透明水彩コロコニ(2009)
■透明水彩展 コロコニ(2008、画像なし)
■北海道イラストレーターズクラブα(アルファ)会員作品集 マイワーク26原画展(2008年)
■石垣渉 水彩画の世界展 (2008年4月)
■石垣渉 水彩画の世界展 -流れ-(2007年)
■竹津昇・石垣渉2人展(2007年)
道新夕刊の後志・小樽版に石垣渉さんがイラスト
■石垣渉風景画展(2003年)
目を引くのは「厳か」(冒頭画像の右)。
80号を2枚横につなげた、M150号という、水彩としては破格の大きさです。
手前は、石垣さんが近年よくモティーフにしている雪の道。ザクザクの、荒れた路面です。
遠景には、利尻富士を参考にしたという大きな山容が描かれ、さらにその上に葉のない木がそびえて、写実的な絵が一気に幻想性を帯びてきます。
石垣さんは、北欧神話などに登場する「世界樹」を意識しているそう。地球を支えている「磁場」のようなものだと話します。
左右に幾筋も伸びていく雷鳴が、木の枝にも見えます。周辺には金色の丸い模様がおびただしく、降る雪のように点在していますが、これは「音」だとのこと。
近年、石垣さんは、神話などへの関心が高まっているそうです。
石垣さんの風景画を見ていると、一見、よくできた写実絵画のように見えながら、それにとどまらない深みを感じるのは、画家の世界に向き合うそういう精神性が秘められているからではないかと思うのです。
この「厳か」は昨年の水彩連盟展に出品したもので、道展にはこのサイズは出せません(石垣さんは双方の会員)。
石垣さんは水彩連盟を退会したそうで、今後の個展に、この大きさの作品が出るかどうか…。

近年取り組んでいるアクリル画の額装では、反射率の低い特殊なガラスを用いていて、とても見やすいです。
「朝焼けに染まる」「冬晴の大地」「残雪と新緑」など、いわゆる名所絶景ではなくありきたりの田園風景を描く石垣さん。その普通さかげんの中に、厳しい風土を生きる人たちの精神性が反映していると、筆者には感じられます。
2025年3月11日(火)~17日(月)午前10時~午後6時(最終日4時)
三越ギャラリー(札幌市中央区南1西3 三越札幌店9階)
※ギャラリートーク&作品解説:3月15日(土)午後2時~
石垣渉 水彩画の世界□ https://www.ishigaki-w.com/
□Facebook https://www.facebook.com/ishigakiwataru/
□Instagram @wataruisigaki
□twitter @wataru_ishigaki
過去の関連記事へのリンク
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道新夕刊の後志・小樽版に石垣渉さんがイラスト
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