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■林教司展 (8月3日まで)

2008年07月31日 02時04分36秒 | 展覧会の紹介-現代美術
 林教司さんは、岩見沢市栗沢町美流渡(みると)に住み、昨年11月に竹田博さんが亡くなってからは札幌のギャラリーたぴおの運営も引き受けている。新道展会員であり、北海道抽象派作家協会のメンバーでもあり、非常に精力的に制作・発表をつづけている。

 先日、「たぴお」で林さんにお会いすると
「いやー、ヤナイさん、新作はないし、見に行かなくてもいいよ」
とおっしゃる。

 そういわれると、なんだか、見に行かないと悪いような気がしてくるので、桑園駅からあるいて出かけた。

 

 「兵士」「潮風」などの小さな立体が1階のカウンターまわりに置かれ、2階に通じる階段にも「作品(3)」「祈」「木偶(DEKU)」の3点がならぶ。

     

 2階の壁には「ブルース」「赤と赤」といった抽象画が展示されている。

 個展の白眉は、奥のコーナーに置かれていたインスタレーション「飽食(Satiation)」。
 白く塗られた花瓶や電球のある食卓で、右手に持ったナイフが左手に切り込んでいる。
 テーブルの横には、長靴のような白い脚がふたつ。指のかたちがはっきり出ているので、靴ではない。




 ちなみに、右側の扇風機は、作品ではない。

 このシリーズは2003年の北海道立体表現展や02年の新道展などに出品していた。
 題名の記された紙を見ると、「くりさわ現代アート展」の出品作のようだ。

 前回見たときは、社会情勢への諷刺の面を強く感じたけれど、最近林さんのインド旅行記を読んだせいか、現代というよりももっと普遍的な人間の「業(ごう)」みたいなものを語っているような気がしてきた。

 わたしたちは自らを傷つけながらでないと生きてゆけない存在なのかもしれない。


08年6月24日(火)-8月3日(日)11:30-23:30、月曜休み
cafe bar & gallery Insomnia(中央区北10西16)

・JR桑園駅西口から徒歩3分
・各社バス「市立病院前」から徒歩7分(琴似、山鼻、真駒内方面の人向け)





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■02年の回顧展
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