北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

プロペラ機は楽しい●大地の芸術祭2024への旅(2)

2024年09月17日 07時29分00秒 | つれづれ写真録
(承前)

 新潟行きのトキエア「TOK/BV102」便は定刻より15分遅い0時半に丘珠空港を出発しました。
 
 何が楽しいといって、丘珠空港を出て南に向かう飛行機は、札幌の上空を通過するわけです。
 札幌に長年住んでいますが、その上を飛ぶ機会はめったにありません。まるで遊覧飛行です。

 
 新千歳空港は札幌から南に離れているので、大半の路線は苫小牧などの上空を通ります。
 離陸直後はだいたい、原生林とゴルフ場と工業地帯の上を飛んでいくわけで、自分の住む街を上から見ることができるというだけでもう大興奮なのです。

 冒頭画像、北大キャンパスの広大さがよくわかると思います。
 北大の下から画像の下の端まで続く緑の帯は、新川です。
 その右手にある楕円形は札幌競馬場。
 競馬場の右側にまっすぐ斜めに伸びている線はJR函館線です。

 北大の向こう側は札幌の中心市街であり、高層ビルが密集しています。
 その中にある緑の四角形が目を引きますが、これは北大植物園です。

 中島公園や国道36号も確認できます。

 次の縦画像は、石狩の上空。
 防風林のグリーンベルトがよく見えます。
 

 こんな、松江泰治っぽい写真も撮れちゃいます。
(松江さんは札幌国際芸術祭2014の写真でおなじみです)
 

 

 茨戸川(旧石狩川)の蛇行っぷりがよくわかる1枚。
 治水のため蛇行をショートカットして開削したのが、奥を左右に流れる、現在の石狩川です。
 新旧の石狩川の間は、石狩市生振おやふる地区の水田が広がっています。

 画面中央(茨戸地区)から右下に伸びるのは発寒川。
 おなじ位置から4時の方向にのびる直線は創成川。
 2時の方向の直線は伏古川。
 3本の川が流れ込む茨戸の周辺が1981年の水害にあったのもうなずけます。

 発寒川の左手にある白い長方形は石狩市緑苑台のイオンでしょう。
 画像手前は石狩市の住宅街(札幌のベッドタウン)で、三角形の緑は「紅葉山公園」だと思います。
 

 札幌市の西区から中央区にかけて。
 中央附近のまるい山が「円山」です。

 そのすぐ下が円山動物園。
 さらに下にある、横長の小さな緑は宮の森緑地です。本郷新記念札幌彫刻美術館もすぐそばです。
 円山の右手に、住宅に取り囲まれた小さい山がありますが、これが通称「神社山」。
 円山の右上には藻岩山の緑が広がっています。

 札幌の街に目を転じると、やはり北大植物園と知事公館の大小の四角い緑が目立ちます。
 知事公館の敷地には道立三岸好太郎美術館がありますね。
 
 
 手前の湖は、札幌市南区の空沼岳中腹にある真簾沼だと思います。
 この写真には、同じ山の周辺にある万計沼や空沼も見えています。


 支笏湖。
 ちょうど、手前の風不死岳ふっ ぷ し だけの山頂に雲がかかっています。
 さらに手前の小さな湖は「オコタンペ湖」。
 「北海道三大秘湖」の一つだそうです。確かに車で湖畔に出る道路はありません。

 でも、こういうのって、誰が決めるんだろう。
 ちなみに残り二つはオンネトー(十勝管内足寄町)と東雲湖(同上士幌町)とのことですが、オンネトー程度で秘湖だったら、北海道の秘湖って三つどころじゃないのでは?(笑)
 

 胆振管内白老町の倶多良湖クッ タ ラ こ
 日本で一番まるい湖ではないでしょうか。

 なお、筆者は左側の窓にすわっていましたが、右側からは室蘭市などが見えます。
 どちら側の坐席でも眺めは楽しめそうです。
 

 北海道を離れると筆者は急に下界の場所がわからなくなってきます。
 これは下北半島の大間崎。
 大間からは函館に定期航路があります。

 その奥は恐山で、阿曽利山湖も見えています。

 さらに奥は陸奥湾で、最奥部の平地はむつ市です。


 下北半島の津軽海峡側は断崖絶壁です。
 集落も道路も造りようがありません。

 崖上にちょっとだけ平地があるのは知りませんでした。脇野沢村のようです(現在はむつ市内)。
 

 青森市。
 

 たぶん弘前市。
 

 秋田市。


 酒田市などの庄内平野を過ぎてしばらく山林が続いた後、平地が開け始めます。
 越後平野の北の端が、新潟県村上市です。
 

 昔の越後平野にはたくさんの沼が分布していましたが、多くは姿を消しています。これは現在も残っている「福島潟」。
 さすが新潟、米どころ、水田が広がっています。
 

 高度を下げていく機内から、福島県から流れ込む阿賀野川が見えます。
 新潟市には阿賀野川と信濃川という大河が二つ流れ込んでいます。

 プロペラ機はジェット機ほど高度を上げないため、下界の景色を楽しめる確率が高いです。
 思う存分満喫した1時間45分の旅でした。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。