回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

吉祥寺ダルジャン閉店

2016年04月08日 22時28分08秒 | 日記

吉祥寺には自宅から徒歩で行ける上に、かつては歩道を占拠していた違法駐輪の自転車も完全に姿を消して街並みがすっきりしてから月に一度程度のんびりと歩くことにしている。活気のある街だし、最近、駅ビルも立て直されて時間をつぶすのには事欠かない。ただ、この街はいつも人で溢れていて落ち着いて食事をとることができないのが難点だった。

そんな中で10年ほど前になると思うが、アーケードの、東急百貨店にもうすぐというところで入口に掲揚してあったイタリア国旗に誘われて何となくはいったのがイタリア料理店ダルジャンだった。それまで吉祥寺で入ったレストランは雰囲気やサービスに何かしら不満が残って、また行ってみたくなるようなところが見つからずにいた。ダルジャンは、紅白のチェックのテーブルクロスがいかにも気の置けないイタリア料理店の雰囲気を醸し出していたので一目で気に入ってしまった。それ以来、吉祥寺でイタリア料理の食べるときは、家族であれ、友人であれこのダルジャンとすることに決めていた。2月上旬、久しぶりに夜訪れた時、オーナーの老婦人が客の少ないことを嘆いていたが、いつもの口癖かと気にも留めなかった。そして4月3日、満開の井之頭公園の桜を見物する前に腹ごしらえと思い、いつものアーケードを歩いていくと先に見慣れたイタリア国旗があり一安心した。ところが入口のある階段のところに来てみるといつもは出ているメニューを書いた看板が見当たらず、おろされたままのシャッターには、3月31日をもって閉店、との張り紙あり。

思えば、いつも赤ワインをフルボトルで注文していたものの、自分は必ずしも単価の高い客ではなかった。ほっと寛げる美味しい行きつけのレストランがなくなるのはとてもさみしい気分だ。ここのところの円安にもかかわらず長い間1600円にずっと据え置きだった吉祥寺ワインが忘れられない。このレストランの経営が生きがいのように見えた、少し背の曲がったオーナーの老婦人は今頃どうしているのだろう。

コメント (5)
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