家の生垣のうち、ほぼ半分がイボタノキ。L字型に門のそばから東と南向きに植えてある。この小さな白い花は例年6月後半には開花するが今年は日照不足のせいか、あるいは低温が続いたせいか、一週間ほど遅れた。そのため、義兄の葬儀に参列するために上京していた間に満開になり、今は白い花が散って歩道に雪のように積もっている。その甘い香りに誘われてどこからともなくミツバチが大挙集合、そしてそのミツバチを捕獲しようと近所の小学生がプラスチックの昆虫箱をもってイボタノキの塀に群がるのが恒例となっている。すでに枯れ落ち始めた花は、香りこそまだまだ強いものの、さすがにその色には疲れのようなものが見える。
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