中国憲法について論じた博士論文が他の論文からの盗用(64か所)していたことが判明、早稲田大学は中国人留学生に授与した博士号を取り消した。晏 英「近代立憲主義の原理から見た現行中国憲法――ソ連的マルクス主義の影響を踏まえて――」と題するこの論文には、早稲田大学大学院公共政策研究科の石田光義、 北川正恭両教授が審査担当者として推薦の文章を寄せている。64か所もの盗用に気づかず、あろうことか絶賛までしていたのだからこの2人の教授の罪は深い。
このところ存在感の希薄化と研究レベルの低下が著しい早稲田大学。早急な立て直しが必要なようだ。なお、2011年9月には既に盗用の疑いが指摘されていたにもかかわらず、2年間も放置されていたとは、みずほ銀行の例とも相まって、危機感と倫理観の欠如も甚だしい。
ただ、中国には、はるか昔から先達の業績をひたすら模倣することが学問や文化と言う伝統がある。模倣を極めて、最後にあるいは何か新しいものを生み出せるかどうか、という程度だ。何事においても欧米や日本などで厳しく求められる独創性などはなんら重視されない。このことは中国の技術盗用や、欧米の街並みをコピーしているのを見ればすぐに合点がいく。あるいは北京五輪での日本の歌謡曲の盗用なども。そうだとすれば晏 英はまさに中国の伝統を引き継いでいると言えるだろう。
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