レオナルド・ディカプリオが熱演した映画The Wolf of Wall Streetを地で行くような経済詐欺事件で110人の犯罪集団が警察の急襲により一斉検挙された。紙くず同然の株や、幽霊会社の株を、主として年金生活者を中心とする中高年に売りつけ被害総額は1500万ポンド(26億円)に上る。850人の被害者でひとにより2000ポンドから50万ポンドまで被害を受けている。この種の詐欺集団は昔から存在するが、警察当局が注目したのは、巻き上げた資金の使用使途。まさに映画とおなじく、フェラーリやアストン・マーチンなどの高級車に高級時計、そして売春婦を呼んでのパーテイや薬物など、恐ろしいほど共通している。たとえば犯人の一人は月額40000ポンド(680万円)の高級アパートの家賃を払わせていた。
今回の摘発には英国警察とスペイン当局との2年間にわたるこれまでにない緊密な捜査協力のたまものであり、犯人の多くはスペインに逃亡中だが、そのうち英国に身柄を引き渡されることになる。
金融立国である英国では一般人でも金融リテラシーが高いと言われているが、詐欺師の口車に決して乗らないというのはなかなか難しいようだ。手口は違っていてもビットコインなるものも所詮同じ穴のムジナかも知れない。
押収されたフェラーリの写真をインデペンデント紙から。
ところで、ディカプリオはThe Wolf of Wall Streetでいよいよオスカーを受賞することができるのだろうか。
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