当初は年後半かと思われていたマリへの軍事介入が旧宗主国フランス軍がナイジェリアおよびセネガル軍の支援を受けて昨日から開始された。地上部隊も投入するという、フランスにとっては本格的な介入となった。繰り上げての介入は、アルカイダの支援する急進イスラム主義者の北部制圧に対して、もはや軍事介入なしにはマリ政府が存続できないことが明らかなことによるし更にアルカイダの支配下に落ちればその失地回復には多大の犠牲が見込まれるためである。
今回のような軍事介入は、国連により承認されているものとはいえ、開始する判断よりも撤退する判断のほうがはるかに難しい。今回はフランスの軍事力のみならず、外交・政治の力が試されている。フランスの場合、本国内にも多くのイスラム教徒を抱えており、また、対イスラムへの政策も政権交代により揺れ続けている。どちらかと言えばイスラムに対して宥和的なフランスが今回国際社会でどのような指導力を発揮していくか、ロシア・中国の動きと併せて注視したい。
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