回顧と展望

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シリア反政府軍への支援

2013年06月11日 10時55分00秒 | 日記

ヒズボラ及びイランとイラクのシーア派の支援を受けてシリア政府軍の快進撃が続いている。クサイアに続いて、反政府軍が武器調達の要衝として年初から占拠してきたアレッポにも陥落の危機が訪れている。劣勢を挽回するために反政府軍の自由シリア軍(FSA) Idriss司令官は米国に対して装弾筒付徹甲弾や地対空ミサイルなどの武器供与を求めているが、米国としてはこれらの最新兵器がイスラム過激派の手に渡ることを恐れており、現在、サウジをはじめとする中東諸国が提供している通常兵器で対応できるとの立場をとっている。また、延期されたが、ロシアと共同提案している和平会議への影響も懸念(政府軍、反政府軍への武器提供競争になりまねない、と)。しかし、既に正統なシリア代表として反政府勢力を認めている以上、今後更に反政府軍が敗退し、連れて紛争が周辺国に拡大するのは米国としても最悪の状態として避けたいところで、オバマの苦悩もそこにある。

こんな中で日本はG8サミットで反政府側に対する医薬品などの支援を表明するとしている。原油やガスを中東に依存している日本としては、こういった形でサウジ他湾岸諸国に誠意を見せたいところだが、事態はそう単純ではない。もちろん、日本としては拉致問題もあり、アサドー北朝鮮の連携も意識したところであろうが、米露やイスラエルの動きを見ながら、慎重に事を進めていかなければならないところだ。

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