ひげ爺の独り言

髪が薄くなり髭はごま塩の「ひげ爺」、旅行会社を定年退職して16年。 高齢となって転居した大宮での隠居ぐらしを投稿します。

絹産業遺産群を巡る 〔7〕

2015-02-10 09:43:36 | 旅行・秘湯・巡礼 
群馬県の下道を一時間走り、世良田を左折し利根川を渡ると埼玉県側に出る。
そこに 群馬県伊勢崎の飛び地 「島村」があり、養蚕で栄えた姿を残している。
まず「日本基督教団島村教会」を訪ねた、そこは 埼玉県との県境地にあった。
蚕種の輸出で海外文化に接した田島善平らが、明治30年に建設した教会。
続いて 世界遺産に登録された江戸末期の建築遺産「田島弥平旧宅 」を訪問
し、ボランティアガイドから家屋の構造や実業家弥平等について説明を受けた。
彼の発案した越屋根付き養蚕住宅は、その後の養蚕家屋のモデルになった。
付近には養蚕蚕種で繁盛した住宅が幾つか残り、往時の繁栄ぶりが窺える。

車に戻り畑中を少し走ると、「近代日本経済の父」 と云われる渋沢栄一翁の
出身地深谷市血洗島に入る。 翁ゆかりの生地 「旧渋沢邸中の家 」は、焼失
した生家を 明治28年に 建て替えたもので、ケヤキ材を存分に 使った母屋は
苗字帯刀が許された家柄と養蚕や藍玉で栄えた裕福さとがうかがえた。
続いて「渋沢栄一記念館」を訪問、貴重な資料やビデオが無料で拝観できた。
ここ深谷は、渋沢翁設立の日本煉瓦製造会社による レンガ製造地でもある。
そこで 深谷市は、翁の精神を継承し レンガによる施設づくりを推進している。
その代表が 新しい「深谷駅」で、東京駅をモデルにした 見事な駅舎と云える。

中山道の旧道を30分ほど走って、熊谷駅に近い「片倉シルク記念館」を訪問。
ところが 臨時の休館日とのこと、時間を計算してきたのに 拝観できなかった。
『判っていれば、深谷名物「煮ぼうとう」を食べたのに・・』 と、ひげ爺の独り言。
絹産業遺産巡りは今回で完結とするが、「蚕」の旅は 懐古で回顧の旅だった。
コメント
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